旅行前にいきなり風邪をひいてしまった.3日前にバイトをしているとき,急に体調を崩して途中で帰ってきた程だ.さすがに私もカナダ行きを心配したが,2日間まるまる寝ることでなんとか体調は回復した.しかし本調子という訳ではないので,風邪薬を携帯していくことにする.どうやらかったまも直前に風邪をひいてしまったらしく,共に体調を心配しながらの出発となってしまった.
今回利用する航空会社はカナディアン航空(以下CP)のみ.しかしCPは私的にだめな航空会社だった.まず私達の直前のCP002便が欠航したらしく,離陸が50分も遅れる.飛行機の内装はなかなかいいのだが,椅子が古い.私の座った椅子などは,読書灯のボタンが壊れていて引っ込んだままだった.前の椅子も頭部のカバーが剥がれかかっている.椅子に入ってる雑誌類も異様に少なく,機内食のメニューもなし.その機内食を出す手際も悪く,なかなか来ない.飛行機ではおきまりの地図もないので,現在地の把握すらできない.私的ランクCを差し上げることを密かに決定.しかし朝食にフルーツの盛り合わせが出るなど,機内食はちょっと変わっていた.プルーンはまずかったけど….
10時間ほどのフライトで,最初の乗り換え地バンクーバーに着く.オーロラの鑑賞地,イエローナイフまでは直行便が出ていないので,バンクーバー,エドモントンと2回も乗り換える必要がある.バンクーバー空港ではトーテム君が2人でお出迎えしてくれる.乗り継ぎの飛行機までは時間があるので,入国審査の後,帰りの航空券のリコンファームなどをしておく.その後BURGER KINGに行くが,久しぶりに見るとコークがでかい.普通のサイズが,やっぱり日本のLサイズはある.機内で動きもしないのに食べ続けてきた体に,この量はこたえる.あえなくギブアップ.腹がいっぱいになると,時差ボケも手伝って眠くなってきた.置き引きもいなそうなので,空港内の椅子で少し寝てしまう.
エドモントン行き飛行機の搭乗が始まる.国内線の飛行機は少し小さめで,座席は3-3.100人乗りのボーイング737だ.しかし自分の座席に行くとなぜか先客あり.かったまも同様.席を確認してもらうと中国人らしき親子の方が間違っていたのだが,なんか態度が悪い.「面倒くさいから変わってくれ」 と言われ,私の窓側席が消えた.やっぱりCPだと心の中で呟きながら,しょうがなく通路をはさんで座る.しばらくして機内食が出てくるが,さすがにおなかは空いてない.しかも冷え冷えのミニキャロットみたいなものと,たばこの箱みたいなものに入ったレーズンとかが出てくる.これはおなかが空いてても辛い.サンドウィッチだけ食べて片づけを待っていると,後ろから 「コーン」.頭に空のコップが降ってくる.乗務員が人の頭にコップを落としたのだ.空でよかったと安心したのもつかの間,今度はサイドからオレンジジュースが….おかげで全ズボンの1/2が,甘い香りを放つことになる.その後乱気流にもまれるし,着陸も凄い急ブレーキだし….ランクCは撤回.ランク外にする.しかもなぜか,飛行機を降りるときに閉店の時に流れそうな音楽が流れ出す.これはさっさと降りろということなのだろうか?
エドモントンに着いたのもつかの間,イエローナイフへと立つ.今度の席は,2人の間に他の客が入って面倒だった.また,機内食に度肝を抜かれた.なんとチーズの盛り合わせ….これを食べきるのは非常に辛かった.かったまにいたっては全く食べる気なし.全残しだ.イエローナイフに到着すると,なんとタラップから降りることになる.これは初めての経験.まるでお偉いさんにでもなったかの様だ.小さい空港ならではだろう.しかし外は思ったほど寒くはない.湿度が低いからだろうか?到着ロビーで現地ツアーと合流.現地ツアーだからカナダ人主催のツアーかと思っていたが,なんと現れたのは日本人.どうやら日本人が企画しているツアーらしい.それなら代理店を通すことなどなかったのに….しょっぱなから騙された気分になってしまった.
さっそく空港内で防寒着を着るが,かなり暖かい.むしろ空港内では暑い.なんと北極でもOKのすごものらしい.防寒着を着ながら話を聞いていると,なんと今日の天気は曇り.「明日の天気予報は晴れです」と言われても今はオーロラは出てないそうだ.おいおいまじかよと思いながら,バンに乗って市外から少し離れたTRAPPERS LAKEに向かう.この凍った湖の上が観測場所となる.湖の上には小休憩用のテントが張ってあり,ほとりには温かい飲み物が用意されているキャビンがたっている.しかし着いたはいいが,何も見えない.星すら見えない.ただ寒いだけ.今夜の気温は-15℃.
さすがに着いた当日だけあって,みんなやる気満々.頑張って外で待つ.しかし,私とかったまはやる気全くなし.星が見えないのにオーロラが見えるかと,キャビンでくつろぐ.旅行前から寒さに弱い2人と指摘されていた通り,寒さにはめっぽう弱い.2人そろって己の浅はかさを呪いながら時間が経つのを待つ.
この日観測が打ち切りになったのは午前1時半.もちろんオーロラは見えていない.ホテルは遠くないが,風呂に入ったりなんだかんだしていると3時ぐらいになってしまった.疲れた.早く寝よう.
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