乳幼児の薬

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1歳を過ぎて免疫が切れたのか娘が立て続けに体調を崩し,色々な薬に世話になった.

アメリカで医者に診察してもらっても薬は「市販薬を買え」と言われる事が多い.日本では処方箋が必要な強めの薬もアメリカだと市販薬として売っているとか,医療保険に入ってない人が多いから市販薬が充実してるとか色々話を聞くが,実際の所なぜ市販薬を勧められる事が多いのかは良く分からん.しかし市販薬を買えと言われるにあたって,有名なTylenolや以前お世話になったPepto-Bismolなど薬の商品名で指定される事もあるが,薬の成分名で指示される事も多い.例えば「160mg/5mlのアセトアミノフェンを4時間おきに指示通りに服用する事」みたいな感じ.

その為市販薬も成分・濃度がパッケージの全面に必ず書いてある.日本では風邪薬,解熱剤,頭痛薬といった薬の効用しか気にしてなかったが,おかげで薬の成分に少し詳しくなった(笑).ちなみにアセトアミノフェンならTylenolという具合に各成分ごとに代表選手が存在するが,特許切れの薬の場合はCVSやWalgreensといったドラッグストアが自社ブランドのジェネリック医薬品を作ってる.しかもパッケージまで似せてるもんで,ドラッグストアの商品棚はちょとしたウォーリーをさがせ!状態.

さて,今回学んだ事として子供が風邪をひいたときに大事なのはFever Control(熱の管理).しかも小児科に連れて行って指示を仰ぐ前に,まず自分で解熱剤を飲ませる事.熱が出て小児科に連れて行ってもまずは「今日は何を飲ませた?」と聞かれる感じ.

小児科医から言われたのはまず体温が100.4℉(38℃)を越えたらアセトアミノフェンを飲ませるように,と.アセトアミノフェンは解熱鎮痛薬で,有名なのはTylenol.ちなみにTylenolは風邪引いたらとりあえず飲んどけ的なかなり有名な薬.乳幼児用の薬はシロップになっていて,付属の注射器で必要量を採って直接口に注入する.

そして体温が102.2℉(39℃)を越えたらイブプロフェンに変えること.解熱に鎮痛作用と効能はアセトアミノフェンと変わらないが,効き目が強い代わりに副作用も強くなり,胃を刺激するので食欲がない場合は注意が必要になってくる.有名な薬はAdvilやMotrin.ぶっちゃけジェネリック医薬品のCVSブランドも含め成分は一緒なので効き目に違いはないはずだが,暖色系のパッケージの方が体に優しそうな気がしてMotrinを買ってみた.後から調べてみるとMotrinの方が先に市場投入された薬だったが,マーケットシェアはAdvilの方が上らしい.それと日本語だとイブプロフェンというが,英語の発音では「あいびゅぷろふぇん」って感じだ.

ちなみにうちの娘の平熱は36.3℃だが,一度37.1℃まで上がったので病院に連れて行き「熱が出た」と言ったら,「38℃を越えなければ熱が出たとは言わない」と.とりあえず38℃を越えなければあまり心配しなくていいという感覚のようだ.

発熱以外で薬の世話になったのは発疹系.発疹が出た時に別件で服用したペニシリン系の薬の副作用かもしれないという事でジフェンヒドラミン(これまた発音は「だいふぇんはいどろみん」って感じ)の服用を指示された.ヒスタミンによるアレルギー反応を抑える抗ヒスタミン薬で,有名な製品名はBenadryl .

たいていの薬はinfants用(〜2歳),children用(2〜11歳)に別々の製品を出しているんだが,このBenadrylはinfants用がなく,小児科に聞いてもchildren用しかないと思うとの事だったのでchildren用を使用した.

ただその後の診断で発疹の原因が薬の副作用ではなく突発性発疹のようなので,薬をセチリジンに変えるように言われた.セチリジンとして有名なのはZyrtecだが,Zyrtecはタブレットしか見付からず….ふとCVS製のジェネリック医薬品を見るとシロップ版があったので,ここにきて初めてCVS製の薬を購入してみた.

調べてみるとジフェンヒドラミンは第1世代の抗ヒスタミン薬で眠気など中枢神経を抑制する副作用があり,第2世代のセチリジンは効能はあまり変わらず副作用が少ない感じ.それなら最初からセチリジンで良かった気もするが,ジフェンヒドラミンの方が効能が強かったりするのかな?諸処の事情で初回のジフェンヒドラミンを処方した小児科医と2回目のセチリジンを処方した小児科医が違うので,先生の考え方の違いもあるかもしれないけど.

こんな感じで色々な市販薬で無事切り抜けてはきたが,あくまで医者の指示の元に,というコトで….