迷子のバックパック

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明け方の3時にタクシーが迎えにくるので2:45に起きる.予定通り2時間だけのベッドタイム.のはずが何故か目が冴えてしまってほぼ眠れなかった.まぁ,搭乗ゲートで座ってるよりはマシだったと思えば良いか.宿代は1人$20もしてないし.

迎えに来たドライバーは3時間前にこの宿まで送ってくれた人と同じ.そしてこれまた5分でホルヘ・チャベス国際空港に到着.クスコ行きの飛行機は5:05発なんだけど,これってタクシー呼ぶの4時で良かったんじゃないか…?

チェックインもセキュリティチェックも全く時間がかからず,あとは搭乗ゲートでダラダラするしかない.席はたくさん空いてるので横になったりもしてみるがどうもうまく眠れない.

1時間以上グダグダした所でようやく搭乗が始まる.シャトルバスで飛行機まで行ってタラップを自力で上がるタイプだが,尾翼側のドアから機内に乗り込むのは珍しい.しかし乗り込んだのが5時ぐらいだったので当然予定通り5:05の離陸は無理だよね….

ただ,ここまで全然寝れなかったのが席に座ったとたんに一気に睡魔に教われ,そのまま滑走も待たずに爆睡.なもんでどのぐらい遅れて離陸したのかは全然分からず.途中,目が覚めたら3人分のスナックが山積みになっててちょっと笑う.しかし全然寝たりない….

出発は遅れたけれどクスコにはほぼ予定通り到着.標高が高いせいも手伝ってかクスコは少し肌寒い.

ランドサイドまで移動してバゲージクレームで預け荷物のピックアップ.回転テーブルの脇で待つも,JFKで預けた愛しのバックパックはなかなか出てこない.「そう言えばJFKではマイアミで荷物を受け取れと言われたけど,出てこなかったんだよな…」と少し不安になる.そして待てども待てども荷物は出てこず….

とうとう最後まで待っても出てくることはなく,空港職員に泣きつきに行く.これまでの経路と経緯を説明すると「それはペルーに入国したリマで,税関検査の時に預け荷物をピックアップしなきゃダメだったのよ」と.なんじゃそりゃー,JFKのAA職員もマイアミの空港職員もどっちも間違えてるじゃんかー(泣).と嘆いた所でこういう事は最終的に自己責任.泣く泣く手荷物紛失証明書を記入する.しかも荷物が届くのは明日か明後日だと.明後日にはボリビアに旅立ってしまうんだけど間に合わなかったらどうしたらいいんだ….

バックパックに関しては自分で出来る事はもうない.という事でタクシーで空港から移動する事に.リマで早朝から空港まで送ってくれた運ちゃんが「俺は昔クスコでタクシーやってた.空港の目の前のタクシーは高いから右手にちょっと歩くだけで安くなるよ」と教えてくれていたのでその指示に従ってみる.するとその教え通り,公認タクシーがS/.35($12.70)だったものをS/.15($5.40)でゲット!

その激安タクシーに乗ってクスコ市内へと向かう.

10分ちょっと走ると,実に10年振りとなるアルマス広場へと到着.この広場は印象的だったからよく覚えている.懐かしいなぁ.

今夜のホテルはこのアルマス広場に面したEl Virrey Boutique.レセプションは日本語を勉強しているというナイスガイ.これまた久しぶりのコカ茶にもてなされてホッと一息.

7時半という早朝にも関わらずチェックインも可能で助かる.早速部屋に入ると広いし綺麗だし,ベランダからはアルマス広場も正面に見えてこれはかなりいいんじゃない??

夜中の移動で睡眠リズムが良く分からない感じになっているが,ここで寝てしまうと後が大変.という事でリセットの意味も込めて頑張って朝ご飯にでかける事にする.ホテルの日本語をしゃべるナイスガイにお勧めのお店を聞いてレッツゴー.

まだ方向感覚も定まってない状態でお店に向かうと,なんと途中でこのクスコ最大の観光スポット「12角の石」を見てしまう….まぁ長時間滞在するような場所じゃないので今見ちゃっても良いんだけど,もうちょっと後に取っておきたかったなぁ.

お勧めしてくれたお店はJack's Cafe.思ったよりこじゃれた雰囲気の店内で,頼んだチキン&マッシュルームのサンドイッチも美味しい.なかなかいい店を教えてくれたもんだ.

しかし「お釣を細かいのでくれ」と頼んだら銀行直送みたいな包装されたままの小銭が出てきたのには笑った(笑)

朝ご飯を食べ終わった後はアルマス広場へと戻りつつ,名物の石壁を堪能していく.前回も思ったが石壁は場所によって結構デキに差があり,ピシっとしている所はピッタリくっついて綺麗だけど結構隙間がある所も多い.

ふと通りかかった石壁に変わった形の石が見えたので近付いてみると,パッと見ただけで角の数が多いのが分かる.ちゃんと数えてみると14角と,有名な12角より多いじゃないか….サイズが少々小さめというのはあるけど12角が最大じゃなかったというのは衝撃だ.

アルマス広場に戻った後はPeruRailのオフィスで予約していた明日のマチュピチュ行きの鉄道チケットをゲット.

チケットは何も問題なかったが,近くの店先にあった血痕と思われる痕とその掃除風景が激しく恐ろしい….昨晩,一体何が起こったんだ…??

その後は土産屋をブラブラしながら太陽の神殿,コリカンチャへと向かう.早速中へ入ろうと昔入口があった辺りに行ってみるもそれらしき場所が見当たらない.あれ,記憶違いか?とウロウロしてみたが見付けたのは鍵がかかったガラス扉だけ….中を覗くと誰もいないので入口の問題ではなく観光ができないようだ.一時的に中止しているだけなのか分からないが,とりあえず入れないのは確実だ.

しょんぼりとしてホテルへ戻り一休みした後,お昼ご飯へと繰り出す.レストランが何軒か固まっているProcuradores通りをうろつき,なんとアルパカがメニューに並んでいるTertulia's Grillへ.

営業しているか不安になるぐらい人気のない店内で定番のインカコーラを飲みながらしばし待つ.大量の美味しくなさそうなポテトと一緒に出てきたアルパカは,レバーの後味がする固い牛肉と言う感じ.予想はしていたけどそんなに美味しい物でもないね….

そしてまた土産物屋を物色.どこも売ってる物がカラフルだね〜.

特にあてもなくフラフラと彷徨う.

他にやる事が思い付かない,というか移動の疲れから思考力・行動力共に低下してきたので,名所を巡るバスツアーに参加する事にした.2階建てのバスに乗っているだけで名所を回ってくれる,休息と観光を両立させたナイスアイディアなアクティビティ.

S/.20($7.30)の休憩ツアーはアルマス広場に近いレゴシホ広場から出発.

サン・フランシスコ教会,良く分からない人だかりのサン・フランシスコ広場に科学大学,サンタ・クララ教会の門と一気に4つの観光スポットを一瞬で走り去る.

しかし2階建てバスは視点が高い.信号機も近い!

引き続き植民地時代のバルコニー群,ラ・メルセー教会と出発してから10分しか経ってないのに忙し過ぎる.

再びコリカンチャを訪れ…

クスコの旧市街をピューマの形に例えた時,尻尾にあたるOrellana Pumaqchupan公園の水の出ていない噴水を通り過ぎる.

その後は盆地から抜け出る感じで坂道を上りながらクスコの市街地を離れて行く.

そして初めてバスが停まったのは,クスコ市外を見下ろせる展望台,クリスト・ブランコ.その名の通り真っ白なキリスト象が立ちはだかる.

クスコの旧市街はピューマの形に見えるという話だが,そんな形が微塵も分からないほど赤い屋根でビッシリの景色.そんな中,緑のアルマス広場は良く目立つ.しかしだいぶ寒くなってきて,そろそろ戻りたくなってきた.

最後は土産物屋へ連れて行かれながら,サクサイワマン.しかし停車時間が短くて壁まで行くのは断念.

ようやく旧市街へと戻ってきたものの終始頭が重い.高山病にやられたか??寒さ対策に土産物屋で自称アルパカのセーターを買い,ホテルに戻って一眠り.起きるとまだ19時半だが外は真っ暗.さっきまでいたクリスト・ブランコも遠くでライトアップされている.

あまり食欲はないけど時間的には晩ご飯.という事で軽めにマックでテイクアウトにする.チキンのプレートにしてみるがオレンジジュースが思いの外ウマい.

さぁ,21時と早いが今日は一日頑張った.荷物がどうなるか心配だが,1日ぶりにまともな風呂に入って早く寝よう.