廃人製造プログラムの発動

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5時半の目覚ましで起き,6時半にJFKへ向けて出発する.飛行機は10時発だし空港までは30分ちょいなんで,単純計算なら7時に出れば余裕,7時半に出てもギリギリ間に合うハズ.しかし搭乗前に5ヵ月の娘に授乳したいのと,前回出張で同じ月曜朝発のフライトの時に,LIEが激込みでJFKまで1時間半もかかり飛行機に乗り遅れたトラウマがあるので今回は早目に出る事に.

いつもよりだいぶ早く起こされた娘だが,やたらテンションが高い.初めての飛行機だが,ちゃんと大人しくしててくれるか少々不安だ(汗)

LIEはそこそこ込んでるけどHOVレーンが使えたので思ったより進みがいい.前回激混みだった31Nでの分岐もそれ程ヒドい込み具合ではなかった.それでもJFK近くのLong Term Parkingへ着いたのは7:50.やっぱり平日の朝は,空港まで1時間じゃ着かないなー.

JFKから出発する時はいつも使っている駐車場,The Parking Spot.今回は初めて事前にWebから予約してから来た.係員に予約してきた旨を伝えるが,「あ,そう?」的な感じで終了.特に予約番号を確認される事もなく預け終わってしまった.一体,何の為の予約なんだ…?

今回一つ心配だったのは,駐車場から空港ターミナルまでの送迎.通常バンで送迎してくれるが,今までチャイルドシートらしき物を見た事がない.赤ちゃんいても乗せてくれるのかなー?と思っていたが,何も言われる事なくバンにいざなわれる.娘を普通の席で抱っこして座るだけ.後から聞いた話だが,タクシーやバスなどの商業車は法律的にチャイルドシートなしで赤ちゃん乗せてもOKらしい.

ターミナルへ到着後はチェックインへ.今回,航空会社はJimmyお勧めのJetBlueを初めて使う事にしたんだが,赤ちゃんがいるのでJetBlueのカウンターで行った.来る前にホームページで確認した所,国内線では赤ちゃんを抱っこして乗る場合は,オンラインや自動チェックイン機でのチェックインが不可とあった.国際線での記述はなかったんだが,まー,念の為にカウンターでのFull Serviceチェックインにしておいた.

Lap Children Traveling Within the U.S.
Customers traveling with a lap child must check-in at a JetBlue ticket counter and are not eligible to use kiosk or online check-in.

チェックインはサクッと終わったけど,その後のセキュリティチェックがいい感じに並んでる.でも赤ちゃん連れだったんで途中から列をショートカットさせてくれたのはありがたい.金属探知機は娘を抱っこしたまま,一緒にくぐってクリアー.しかしストローラーがX線の検査機に入らなかったので職員によるマニュアルチェックとなった.ところが良くも悪くも分業大国アメリカ.チェックをするのは別の担当者との事だが,その人が全然こない.20分経ち,ショートカットの意味が全く無くなった頃にようやく担当者が現れた.遅いって….

ANAが使うターミナル7に比べ,JetBlueのターミナル5はまーまー大きい.ご飯の選択肢も結構あるが,朝ご飯はBoar's Headのカスタムサンドウィッチにしてみた.ペッパーマヨネーズをソースにチョイスしたが,残念ながらあんまペッパーもマヨも感じない味.しかも異常に歯にくっつく.

オムツを替えて搭乗時間ギリギリにゲートに行くと,なんと誰もいない(汗).急いで乗り込むと,ほぼ全員が着席済みだった.みんな乗るの早過ぎっ!しかしリゾート行きのせいか,子連れの客が思ったより多くてちょっと安心した.斜め後ろの席には同じぐらいの赤ちゃんを連れた家族もいて,「お互い頑張りましょうね!」って感じでサムズアップしてきて,これまた心強い.ちなみにストローラーはゲートの中まで持ち込め,飛行機に乗り込む本当に直前,ボーディング・ブリッジの最後に置いておけば後はよしなにやってくれる.

赤ちゃん連れで飛行機に乗るのは初めて.確か赤ちゃん用の追加シートベルトを大人用のシートベルトにくっつけるって昔なんかで読んだなぁと思っていたが,それらしき物は何も提供されず.斜め後ろの同志の状況もチラ見しながら確認してみたが,なんと普通に抱っこしてるだけで良いみたい.かなりフリーだがこれでいいのか….楽だけど,乱気流とか万が一の事を考えるとちょっと心配だね.

赤ちゃんは耳抜きがうまくできないので,離着陸時はミルクや水をあげた方がいいとの事前情報.哺乳瓶じゃないと難しいかなーと思っていたけど,シートベルトをしてない娘は姿勢が何とでもなり,離陸直前から普通にオッパイをあげ始められた.このタイミングがちょうど良かったようで,そのままぐずる事なく無事に水平飛行へと突入できた.

後は機内エンターテイメントを楽しむか,と思いきや,JetBlueは映画は3本しかなく,しかも非オンデマンド.さらにイヤフォンは有料(泣).Jimmyが「JetBlueはエンターテイメントがいいんだよ!」って言ってたが,思ってたのとちょっと違う….

離陸してから1時間ぐらいしてから娘が少しぐずり始めたが,ちょっと立って抱っこしてたらすぐにオヤスミモード.そのまま2時間,寝続けてくれた.しかし膝の上で寝ちゃったので,この姿勢をキープしたままの2時間は,立つ事も足を動かす事も出来ずに辛かった.まー騒がれるよりはマシだけどね.

機内サービスが回ってきたが,喉が渇いてたので冷たい物が欲しいと思っていると「アイスティがある」と.おー,それそれと頼んでみたが,出てきたのはArizona….そーか,アイスティってコイツの事だったのか….しかもレモンティ.久しぶりに飲んだが,相変わらず甘ったるい.でも喉が渇いてたので一気に全部飲んでしまったが.

着陸の1時間前に娘が起きてしまったが,比較的ご機嫌で助かった.後は着陸前に授乳を始めて,無事カンクンに到着!

予約してた送迎バンを探していると「そのバス会社はこっちだ」と空港の係員にカウンターへ連れて行かれる.カウンターでバンは外に出た所にいるとすぐに教えてくれたが,中の人はバス会社の人ではなく現地ツアーの紹介を始めた.チチェン・イッツァの話を聞いてみると「カンクンの少し南にあるホテルへ朝食を食べに行ってくれれば,通常1人$100のチチェン・イッツァのチケットを2人で$50で提供できる」と勧めてくる.ホテルまでは送迎するし,朝食代はタダだと.朝ご飯を食べてホテルの中を散歩してくれるだけで良いと言う.明らかにおかしいと思っていると「そのホテルはメキシコ資本だが,宣伝をしてもらいたいのでこういうサービスをしている.USA・カナダに住んでる人限定の話だ」と.ちゃんと免許の確認をしたりと少しそれっぽかったので迷ったが,ここで今申し込まないとダメとか,チチェン・イッツァに行かない場合もとりあえず$50を今日払って後日返却するとか,不可解な制限が多かったので長考の末,断る.後で調べてみると,どうやら連れて行かれた先で,ホテルの会員権の押し売りが待っていたらしい.危なかった….

気を取り直して,いよいよ外の世界へ!おぉ〜,むあぁ〜っと蒸すなぁ〜.暑過ぎるってわけじゃないけど,乾燥したNYに住んでるとこのムシムシした湿度がむしろ懐かしい(笑)

バス会社のBest Day Travelでバウチャーを渡してバンを待つが,隣の売店のビールがウマそうでたまらん.早くホテルへ着かないかなー.

10分程してバンが到着.もちろんチャイルドシートなしだが,これも抱っこで問題無し.道中のコロナやスペイン語の道路標識に,久しぶりの異国感を感じるね.

ホテルエリアに入ると防風林の合間から青い海も見え,テンションがあがる.ショッピングエリアも通ったが,タクシーのドライバー曰く「君達のホテルから歩いて7分で来れるよ!」って.でもその後5分は車で走ったんだけど,絶対歩いて7分は無理だ!!

空港から30分ぐらいでホテルに到着.泊まるのはホテルエリアの最北部にあるRiu Palace Las Americas.真っ白な外壁に豪華なロビーがかなりリゾートっぽい.それよりも裏側に控える海が青過ぎる♪流石にLong Islandの海とは段違いだ(笑)

今回はAll Inclusiveというホテル内の飲み食い全込みプラン.朝昼晩の3食だけではなく,プールサイドやバー,ルームサービスまでいくら飲み食いしても追加料金不要という廃人製造プランである.なのでチェックインすると宿泊客の証である管理タグを手につけられる.これで酔い潰れる準備は万端だ(笑)

その後,案内された部屋は綺麗で眺めもGood♪エアコンも効いてて涼しいなぁ.

おっと…,部屋に恐ろしい装置が設置されている事を発見(汗).もちろん,こいつも使いたい放題である.

All Inclusiveとはいえ,一部のレストランは事前に予約が必要.チェックイン時にディナーの予約は16時までできると言われたので急いで行ってみると,明日の予約が今日の16時までだと.しかも明日の分も既にメキシカンレストランしか予約できるのが無い.しかたがないので明日はそのメキシカンを予約し,今夜は予約無しで行けるイタリアンレストランに行くコトにする.受付曰く,Fusion Groumetという怪しいジャンルのKrystal,それにSakuraという日本料理がお勧めとの事だが,10時には予約が埋まってしまうから朝一で予約しに来た方が良いと.結構大変なんだなぁ.

そしていよいよプールサイドへ♪ってもちろん泳ぐ為ではなく,飲む為に!!記念すべき初ドリンクはプールサイドバーでモヒート♪ビールにしようかちょっと迷ったが,ちょっとリゾートっぽい方にしてみた.ミントがきいててウマいぞー.しかし心無しか,アルコールが薄い気が….まー,でもいい感じ♪

一旦ホテルの部屋に戻り,着ている服をようやく夏モードにチェンジ.そしてロビーでBest Day Travelのアンドレと,帰りの空港への送迎バンの時間決め.「そんなもん空港着いた時にまとめてやっといてくれれば良いのに」と思ったが,話のメインは現地ツアーの勧誘.なる程,そういうビジネスモデルか….

折角なんでチチェン・イッツァのツアーを聞いてみると,$70ぐらいのバス送迎のみのExpress,一通りセットになった$80ぐらいの普通ツアーと,ドリンクやチチェン・イッツァでの貸し出し傘がついた$109のLuxuryツアーの3種類があると.値段的には相場だね.娘を長時間連れ回すのがちょっと心配だったのでできるだけ短いツアーにしたかったが,Expressでも1,2時間しか変わらないと言うのでLuxuryを予約してしまう.

ちなみに肝心の帰りの送迎は,そもそも俺らの予約情報がオンラインでまだ確認できないので今夜の18:30以降か明日にまた出直してくれと.なんだ,その甘過ぎるIT化は….

やっと一通りタスクが終わった….落ち着いたらお腹が空いた.よく考えたら,朝JFKでご飯食べて以来何も食べてない.しかも既に17時.それはお腹空くさ….しかし中途半端な時間でレストランが軒並み開いてない.唯一El Romeroがスナックタイムで営業しているので行ってみる.

ちゃんとした食事タイムではないのでガッツリしたものは無く,並んでいるのはタコスの具になりそうなツマミっぽいヤツラばかり.しかしビールが飲めれば十分だ♪それに何と言っても風が気持ちいい〜.

お腹が落ち着いた後は,隣のホテルRiu Cancunを覗いてみる.Riu Cancunは同じ系列のホテルだがシダが生えたレトロな内装でだいぶ雰囲気が違う.実はAll Inclusiveはこっちのホテルでも有効なのでレストランをチェキラ.しかしこっちも中々の込み具合で,予約が必要なレストランは全ダメ.残念….

部屋に戻ってダラダラした後,晩ご飯は予約不要のイタリアン,Los Arcosへ.って今日はSpecial Dayで入れません,と.なんじゃそりゃ….レセプションでレストランの話聞いた時に教えてくれれば良かったのに.

しょうがないので最後の砦,バイキング形式のDon Robertへ.所詮バイキングと思って軽い気持ちで来たが,想像以上の大きさにちょっとビックリ.食べ物の種類が半端ない.

正直食べ物が激ウマってわけではないんだけど,悔しいけど色々あるもんでちょっと楽しい.なんつーか食のエンターテイメントって感じ.

当然の如く,苦しくなるまで食べてしまった.しかし店員が汗が出る程チャキチャキ働いているのはスゴい新鮮だった.うちのまわりじゃ急ぐ店員なんて皆無だからなー.

そんだけ食べたのに,プールサイドバーでVodka Lemonを頼んでお持ち帰り.All Inclusiveって危険過ぎる….部屋に体重計でも置いておけばお互いハッピーになれるんじゃなかろうか?しかしやっぱり酒が薄い!!部屋のMini BarでVodka足しちゃおっと.

今日は移動で疲れているのでさっさと寝たいところだが,外の盛り上がりが少々五月蝿い.子供NGのホテルもあるって聞いてたが,この状態じゃむしろ大人の酔っ払いの方がたちが悪いんじゃないだろうか??