なるべく現地で手に入る物で生活をしてきたが，実は日本酒に限っては保守的だった．マズいと分かってる酒を飲む気にならないというのもあったし，なんだかんだで日本から知り合いがチョイチョイ来るので日本産をお土産に頼んでチビチビやっていた．
しかしヒラメが手に入ったので昆布締めを作ったところ，ちょうど手持ちの日本酒がない．でも折角なら日本酒と合わせたいと，何か飲んだ事がない日本酒を買いに行く事にした．
とりあえず近くの大きめの酒屋に行ってみると，日本酒が売ってないわけではない．しかし大部分は月桂冠で，これは買っても面白くない．悩んだ挙げ句に手にしたのが，750mlで$19.54（税込み）という日本ならお安くない「g saké」！！
怪しい焼酎の様な黒塗りの瓶だが，ラベルにはちゃんと「Junmai Ginjo Genshu」の刻印．しかし本当に純米吟醸なのかな？こっちで日本酒に関する規制とかなさそうだから，サブタイトルのようにとりあえず書いてあるだけだったりして．
まー何事も先入観で決めつけるのは良くない．とりあえず飲んでみようじゃないか．まずはグラスに注いでみるが，ふむふむ，色はわるくないなー．
では一口…，……，って，まずぅーーー．なんじゃこりゃ，頭が痛くなる安酒の味がする．ちょい濃いめの味は好きな系統だが，なんつーか，洗練されてない味がする．
「やっぱ失敗だったか．750mlもあるけどなんか日本酒を大量に使う料理ないかなー」と考えながら飲み続けてたら，なんかそこまで悪い味でもない気がして来た．なんだろう，こっちに来てから自分の閾値が下がったのか，それとも適応力が上がったのか（笑）
落ち着いた所でg sakéについて調べてみる．そもそもどこで作ってんだコレ？と思ったら，なんとオレゴン州．お，アメリカで作ってるって珍しい．SakéOneという会社で，日本の桃川酒造との合弁事業でできた会社との事．HP見てると結構本気で作ってるっぽい．そもそもアメリカで日本酒を作ってる会社を調べてみると，信頼できる情報ソースは見付からないが10社前後しかないみたいだ．もっと多いのかと思ってたので意外．
そういう背景を知ると，なぜか親しみが湧いてきた（笑）．正直味はまだイマイチだが，これから頑張れー，と．もしオレゴンに行く機会があったら酒蔵に行ってみたいな．
しかし「g saké」って，まさか「地酒」とかけてるわけじゃないよな…？
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