ワイナピチュは空気との戦い

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朝,4:15に起床.流石に眠い….しかしマチュピチュ行きの観光列車,ビスタドームは6時に出発だからなぁ….

「5:15にはホテルを出た方が良い」というグランツール花田さんの助言に従い早々とタクシーで行こうとしたが,「まだ早過ぎる」とホテルに止められ,むしろ「ご飯を食べて行け」と朝食を勧めらてしまう.折角だし食べて行く事にしたが,パパイヤジュースはウマくない.ミニサイズのバナナは甘くておいしかったので,列車のオヤツに一つ拝借していこう.

結局5時半過ぎにサン・ペドロ駅に着いたが,それでも一番乗り.まだ誰も来てない….そんなに急がなくて良かったのかな.

列車は6時に定刻通りに出発.流石にこの時間になると車内は人でいっぱいだが,西洋人が多いね.しかし時間通りに出発って,なんか意外….

列車はマチュピチュ最寄りの鉄道駅,アグアス・カリエンテスを目指す.最初はスイッチバックを繰り返してクスコを見渡せるように山を登っていき,その後は緩やかに下がっていく.

2つしかない途中の駅には停まるが,それ以外はひたすら走る.しばらく草原が続いた後,最後は少し森のような景色になってきた.

9時半過ぎにアグアス・カリエンテスに到着.ここからはバスでマチュピチュの入口まで坂を上る.バスは複数台あるのだが,「満員になり次第発車するので,急いで行って1台目に乗った方が良い」との教えを受けたので,ダッシュでバス停に向かい一番バスでマチュピチュへと向かう.

マチュピチュまでの道はかなり傾斜がスゴい坂道で,噂のグッバイボーイがこの坂を駆け下りるというのであれば中々のツワモノだな.

20分程でバスは上に到着し,そこからマチュピチュ遺跡の入口はすぐ.しかし上って来た道を見下ろすと,雲が多くて天気がイマイチ.後でマチュピチュが綺麗に見えるかちょっと心配.

入口を過ぎると,すぐに想像していた石壁の建物が目に飛び込んでくる.え?もう?と拍子抜けするぐらい近い.もっと歩くもんかと思ってた.

しかしマチュピチュでの滞在時間は列車の関係で4時間と短い.まずはマチュピチュを上から拝められるワイナピチュを登る事にする.ワイナピチュは隣の山で,その入口はマチュピチュの入口の反対側.というコトで,マチュピチュをまっすぐ横切りその登山口へと向かう.

登山口はマチュピチュの隅っこにひっそりとあり,そこで名前を記入して登り始める.と思ったら,出だしは下り道だ.一旦下らないと,隣の山に行けないようだ.

しかし,これ,結構高くないか…?

だがぼんやりしている時間はない.ちゃっちゃと登っちゃおう!ところがこの登山,思った通りに辛い(泣).普通でも息があがるようなこの勾配を結構なスピードで登ってるのに加え,標高が高いもんで空気が全然ついてこない.しかもこの階段とか怖過ぎでしょ….

この石段なんて,この角度で見るとまるで宙に浮いてるみたいだ.

40分ぐらいで頂上に到着したけど,息もきれきれでぐったり.下を見ると,結構登って来たなぁ,と実感.

しかしワイナピチュ頂上からの眺めは壮観!マチュピチュが綺麗に見渡せ,近くで見るよりもいい♪着いた直後は厚い雲に覆われていたが,うまい具合に雲も晴れてくれたし,バスで上って来た坂道も綺麗に見えるなぁ〜.ただ雨が降ってたら登りたくはないね.

ワイナピチュから降りて来た後はマチュピチュの探索だが,ワイナピチュ登山で相当疲れたんでかなり流し気味.

カミソリ一枚通さないと言われるインカの石組みだが,実際に見るとそのクオリティは様々.崩れかけてる物もあれば,出来た時からカミソリなんて余裕じゃね?って石壁もチラホラ.

マチュピチュは思ったより大きいし,人も多い.日本人も結構いるね.そしてなぜか,アルパカもいる….

しかしお腹が空いた.遺跡内は食べ物の持ち込み禁止と書いてあったので食事は終わるまで我慢したが,よく見ると中で何か食べてる人いるし….

2時半頃にマチュピチュ探索を終了し,遺跡の外でお昼ご飯代わりにチーズバーガーを食べる.

その後,噂のグッバイボーイに見送られながらバスでマチュピチュを後にし,15:30発の列車でクスコへと戻る.

まだこんなに明るいのに帰らないと行けないのかー.

帰りの列車の車内で,突然ファッションショーが始まった.何事かと思ったら,名産のアルパカ製の服を売りに来たようだ.しかし俺らの視線は,服よりも白いマスクマンに釘付け….この風体で激しく踊るマスクマンに,不気味さどころか恐怖を感じずにはいられない.

疲労からか,気が付けば爆睡してた.クスコに着く頃にはすっかり真っ暗.明かりのついたクスコの街を,上から眺めながら降りて来るのはなかなか良かった.

晩ご飯は,どこぞで賞を取ったというクスコのビール,Cusqueñaにトライ♪お酒は高山病にあまり良くないというので昨日は控えていたが,今日も平気だったし,大丈夫だろう.