髑髏島への巡礼

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さて今日はチャンアン日帰りツアーの一日.8時にバスが迎えに来るんだが,朝ごはんはどっか屋台で食べたいなーと6時半に起きる.子供はまだ眠そう.

7時にはホテルを出て周りを探索するも,あまり屋台が見付からない.朝早いせいなのか平日のせいなのか,昨日はいろいろ出てたのに….ホテル前の歩行者天国が解除されて雰囲気が変わってしまったせいか道も間違えて,気が付けばどんどん時間がなくなってきた.15分ほどさまよってようやくブンのお店を見付けたので,本当はフォーを食べたかったが「もうここしかない!」と駆け込む.ガー(鶏肉)のブンと揚げパンを頼む.鶏肉はどの部位だかイマイチ分からない固めの肉だがスープは美味しい.米麺は普通だけどブン2杯と揚げパン全部で70,000₫(¥350)ととてもお安い.ただ上の子は店?道路?のにおいが臭かったようでなかなか食が進まない.テーブルに大量に置いてあるライムを嗅がせたらなんとか食べてくれたが,そんなに気になる臭いはしないけどなぁ.

急いでホテルに戻って準備をしていると5分前にピックアップ確認の連絡がきてちょっと焦る.ベトナム人は時間に正確なのかな?

ロビーで待っていると迎えの人が来て,近くに停まっていた思っていたより大きなバスへと案内される.中に乗り込むと先客は1組だけ.「家族だから一番後ろの席に座りな」と最後尾の広い席を使わせてくれた.その後バスは出発して他の客を拾いながら進んでいくが,見ていると全ての客の席をガイドが決めている.珍しい事をするもんだな.

全ての客がそろった時点でガイドがしゃべり始める.名前はサーカスを意味するベトナム語でとても珍しい名前らしい.でも多国籍なみんなには英単語の方が言いやすいだろうということで「英語でそのままサーカスと呼んでね」と.サーカスは話が面白いガイドで,毒殺された王様と3人の子供達の争奪戦の話や,龍,鳳凰,ユニコーンに亀の4聖獣といったちゃんとした歴史の話も分かりやすく説明してくれた.お勧めレストラン情報も事前に紙に書いておき「スマホで撮って次の人に回してね!」と準備もいい.

9:30過ぎに休憩が入る.ツアーでよく連れていかれる感じの土産物屋で,実演販売やお菓子が売っているが全く買う気は起らない.

20分ほど休憩してバスは再び出発.子供は2人ともコロリと寝てくれて,静かな中1時間ほど走る.

そしてホアルーの街に到着.ホアルーの街は山に囲まれており防衛がしやすい.その為に首都に選ばれたようだ.しかし街に入ってまず見せられたのはお城のような大邸宅.ここの主はホアルーの至る所にある石材加工会社のほとんどを仕切る大富豪で,実質街の支配者のような有力者らしい.

その後バスが停まったのは2人の王様の霊廟で,ホアルーに都を作ったディン・ティエン・ホアンとその跡を継いだレ・ダイ・ハンという2人が祀られている.さっきサーカスが話してくれた毒殺された王様と,その3人の子供による争奪戦の隙をついて王になった元将軍の2人だ.

まずはディン・ティエン・ホアン祠.17世紀に再建されたものらしいが緑も多く雰囲気がいい.

龍・鳳凰・ユニコーン・亀の4聖獣の像や壁画も至る所にあるが,ユニコーンだけは思っていたものとちょっと違う….正直,狛犬にしか見えなくて「ユニコーンがいるの!?」と楽しみにしていた子供もちょっと「え?なにこれ…」状態(笑)

ちなみに数にもいろいろな意味があるそうで,奇数はラッキー,3は過去や未来,5は五大元素を表す,子どもが欲しければ7と9を大事にする,などなど.

そして隣のレ・ダイ・ハン祠に移動.こちらはディン・ティエン・ホアン祠と同じ感じだが,だいぶ小ぶりな感じ.

ただこっちの方が色彩が豊かだったりちょっとした細部が面白かったりするかな.

ふと気が付くともう戻る時間で,どうやらうちの家族が最後になってしまったようだ.ということで慌ててバスへと戻る.しかしここは霊廟以外は何もない.本当に首都だったのかな?

バスに戻るとすぐに出発したが5分も走らずに次の目的地へと到着~.ここはお昼のレストラン.よくあるビュッフェスタイルの昼食で,総じて中華っぽいラインナップ.まぁ,たいして美味しいものでもなく,チャーハンですらイマイチというレベル.子供はフライドポテトを気に入っていたが….

別売りの飲み物はなぜか炭酸しかなく,子供用にあげられそうなジュースがない.Liptonのアイスティーは2種類あったので普通のと炭酸のを1つずつ買ったら,なんと炭酸と思っていた缶バージョンもただのアイスティー.これじゃ単に量が少ないだけ.中身が同じなら無駄に2種類も置かないでくれよ….

そんなお昼の最中,知らないベトナム人から謎の電話がかかってくる.「今,どこにいるの?」的な確認で最初は単なるかけ間違いかと思ったが,どうもこちらの名前をちゃんと把握しているみたい.でもイマイチ話が通じず何をしたいのかも良く分からない.埒が明かないのでサーカスに電話を替わってもらい,かけ間違いだと伝えてもらった.その場はそれで一件落着と思っていたが,後でよくよく考えてみたら,旅行直前にDichungTaxiで予約しておいた明日のダナン空港からのタクシーが,なんと予約日を1日間違えて今日の予約になっていた….本当にごめんなさい,私の勘違いでございました….

このままここで14時まで待機.うちの家族はホアルー・チャンアンのツアーだが,実はバスの大部分はホアルーからタムコックに行く人が多いみたい.なのでサーカスチームとは別れて別のツアーをここで待つことになる.ちなみに今日のツアースケジュールはこんな感じ.

08:00
お迎え.
10:30
ホアルーへ到着.2つの霊廟を観光.
12:00
ランチ.
14:00
チャンアンのボートツアー.
16:00
ハノイに向けて出発.
18:30
ハノイ到着.

時間になるまで子供用にベトナムの帽子,ノンラーを買ったり周りをブラブラしたりして時間潰し.ノンラーは1つ20,000₫(¥100)と激安.

14時になりチャンアン行のバスが到着.ベトナムはほんと時間に正確だなぁ.そのままチャンアンへと出発するが,これまた5分で到着.ホアルーとチャンアンってすごい近いんだね.

既にたくさんのボートが待ち構えている.

チケットを受け取ってゲートをくぐり,船に乗り込む.さぁ,出発だ.

水墨画のような景色の中をゆったりとクルーズ.

10分ほど進んだところで早速クルーズのハイライト,鍾乳洞へと突入する.

うお~,天井が低い.

スピードは全然ないけど,天井が近くて思いの外スリリング.子供も「しゃがんでーーー!」と結構ノリノリ(笑).中に進むと電気がないと周りが見えないぐらいの暗闇なので外とはまた違った雰囲気も楽しめる.

水自体の奇麗さはまあまあかな.それに有数の景勝地というだけあって結婚写真もあるあるだよね~.

鍾乳洞のトンネルをくぐって,外の風景を眺め,をその後も何回か繰り返す.

途中,なぜかパドルで船を漕がされる.

なんだかんだで船に乗ってから1時間を過ぎ,岸に接岸したので終わりかと思いきや実はショートアクティビティ.飛行機の残骸や少数民族の住居みたいなエリアを散策する.

その時はあまり気にせずサクッと流し見て終わったけど,後々調べてみたらなんとここはキングコングの撮影地だったらしい.全然気が付かなかった.でも上陸した直後の写真をよく見てみると確かに「Kong: Skull Island」の標識が….もうちょっとアピールすればいいのに.

トータル30分も歩かずに船に戻り,最後に30分ほど乗るともともと船に乗った場所に戻ってきて終了.途中の経路は全然分からないけど一周回ってきたという事はやっぱりそんな高低差がないってことかな.流れも緩やかだし.

鍾乳洞はそれなりに子供にウケてはいたけど,それでも2時間はちょっと長かったかな.最後に船頭さんにチップを渡すも,桁を1つ間違えて200,000₫(¥1,000)も出してしまった(汗).ちなみにツアー代はホアルー・チャンアン全込みで大人1人$39,4歳以下の子供はタダだがこのチャンアンツアーだけ95,000₫(¥480)かかり,4歳以下の子2人の4人家族でトータル¥10,000ちょいという感じ.

無事に予定されていたアクティビティは終了しバスに乗ってハノイへ帰る.子供は速攻,爆睡.おかげで終始身動きが取れず途中の休憩所で家内に買ってきてもらったアイスコーヒーだけを心の支えに座り続ける.お尻が痛い….

ハノイに戻ってきたころはすでに周りも真っ暗.頑張って夜ご飯だけ食べに出る.

北部の家庭料理が食べられるというTân Tânへ.まずはビールーーーって,ぬ,ぬるい(泣)

気を取り直してタニシの肉詰めオック・ニョイ・ティットにハノイ名物白身魚の油鍋,チャー・カーとあまり馴染みのない料理をオーダー.タニシは肉の方が量が多いのであまりタニシ自体の味分からないが,たまにあたる固い粒がタニシと思われる.若干臭みがある味のように思えるが,正直タニシ感は薄い.食べやすい肉団子と言った感じだ.

チャー・カーは雷魚の場合が多いようだがこの店ではナマズとのこと.まぁどっちが出されても食べなれてないので味の違いは分からないだろうけど.隣のテーブルで調理してから出してくれるのだが,いい揚げ加減で美味しい魚のフライだ.ブンにのっけてパクチーやナッツをかけて食べるんだがそれも合う.こうなってくるとビールがぬるいのが悔やまれる….あとこのお店は英語が通じないので要注意なり.

帰りにライトアップされたハノイ大教会を見て,コンビニで冷え冷えのビールを買って帰る.風呂に入って子供を寝かして明日の準備をしていたらもう12時.早く寝よう….