高級おこわに市場の面影

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軽く疲れが溜まってきたのか8時半まで寝てしまった.ベッドがとても固かったけどそれを忘れてしまうくらい爆睡してしまったようだ….

急ぐ朝ではないのでゆっくりと準備をして外に出る.九份は思った以上に小さい街で,昨日の半日で見たいところは全て回ってしまった.なので今日は朝ご飯だけ九份で食べて早々と台北に戻ることにする.

ホテルの朝飯は期待していなかったので豎崎路を下りて街の中心方向へと向かう.昨日は気が付かなかったけど豎崎路を降り始めたところに天望スペースがあるんだね.ただ今朝も曇り空で景色はイマイチ.

朝ご飯は特に狙っているところがなかったのでとりあえず阿妹茶酒館に行ってみたけど,ここは10時からだしメニューもお菓子系だけ.そのまま豎崎路を下り続けて九戸茶語まで行ってみるが,ここはモーニングメニューもなく朝からがっつり系なラインナップという事でパス.

という事でその2つの間に位置する悲情城市という店に入る.なんかの映画の舞台になったようだけど見た事ないし思い入れは特にないが,軽めの食事ができそうなのでここにしてみた.

朝ご飯のつもりだったのに気が付けばもう10時半という中途半端な時間で,店内に他のお客は誰もいない.まぁのんびりとできて良い感じだ.メニューは特に朝ご飯用というものはなく何でも頼めるという事なので,気持ち軽めに焼き餃子と謎の麺を頼んでみる.焼き餃子は少し薄めの皮で,中はキャベツたっぷりで美味しい.麺はあまり見かけない白濁したスープで,白湯とか豚骨みたいな味だ.メニューによると麻油鶏麺線といって「ギマ油」という謎の調味料が使われているのだが,英語を参照するにごま油の誤記のようだ.麺がちょい延び気味ではあるけどこれまた美味しい.何より餃子も麺も子供にヒットしてよく食べてくれたので良かった.

後は台北へと戻るだけなのだが,折角なのででせっかくなので阿妹茶酒館でお茶していくことに.

席に案内されるとテーブルにはすでに台湾茶を飲むための機材がセットされているし,メニューも渋い木簡だしで否が応でもテンションが上がります.これこれ,昨日の夜に飲みたかったのはこういうヤツだよ~.メニューのお茶は単品で400~1,000元(¥1,470~3,680)とピンキリな感じだが,ここは600元でお茶請けがついたリーズナブルな阿里山の烏龍茶セットにしてみる.

まずはお店の人が丁寧に説明しながら淹れてくれる.1/4程茶葉を入れ,最初のお湯は茶葉を洗うだけで捨てる.後はお湯を注いで入れるだけだが,1回目は20秒,2回目は30秒と回を重ねるごとに抽出時間を延ばしていって5回まで飲めるそうだ.でも香りを嗅ぐのは最初の1回だけ.

いや~うまい♪幸せです.しかし単純に計算すると全部で20回も淹れられる茶葉の量.大人2人では流石にそんな飲めないので途中から2回淹れたら茶葉を入れ替えるハイペースで消費する.ちょっともったいないけどね.お茶菓子も美味しかったんだけど,これはほとんど子供に取られてしまった….

景色も堪能して満足,満足♪昨晩お世話になった海悦楼景観茶坊もよく見える.

これにて九份観光は終了.最後に基山街を通って街の外へ.台北へはどうやって帰ろうか悩んだけれど,ちょうど台北行きのバス965便がちょうど来たのでそれに乗り込む.

このバスは台北直行だから乗換もなく乗り続ければいいのでとても楽.1時間ぐらいかかるというので子供を寝かせられるのもありがたい.と思っていたが運転がスゴい荒い(汗).カーブは大人でも飛ばされそうなぐらいスピードも速い….しかし子供はそんな運転も全く気にせず早々と爆睡モード(笑)

スピードを出した甲斐もあってか45分間で台北に到着と思ったより早かった.そのまま台北駅から歩いて昨日チェックアウトしたばかりのCheers Boutique Hotelへと再び戻る.ただチェックインは無事できたものの部屋はまだ掃除中で入れないとのことなので荷物だけ置かせてもらって外に出る.

中山エリアに向かうけれども少し台北駅の方面へ寄り道をしていく.狙いは脆皮鮮奶甜甜圈というドーナツ屋さん.昔ながらの商店街という雰囲気の華陰街にある店に着くとスゴい行列.人気店だと聞いてはいたけどちょっとビックリだ.10種類以上あるメニューの看板を見ながら何にしようか考えていたけど,よく見るとケースの中は2,3種類しかないみたい.ドーナツが揚げあがると一気に売れてまた揚げあがり待ちを繰り返している感じなので,種類を用意している余裕もないか….15分ほど並んでようやく順番が回ってきたころにはチョコレートらしきドーナツもなくなってしまい,オリジナル的なドーナツ以外に選択肢はなし.しかしこのドーナツ,揚げたてで激うまー.これで1個25元(¥90)だけど,何個でも食べられちゃいそうな味だ.

ドーナツを食べながら中山市場へと行ってみるが,ここは小さすぎて思ってたのとちょっと違った.早々に退散.

そのまま中山エリアを探索してみるが美容室が多いおしゃれエリアで,一介の観光客には逆に見る物が少ない.

でもおしゃれなカフェがあるのは嬉しい♪MOGU CAFEという良さげなのを見付けたので久し振りにカフェタイムにする.中も外観にたがわずいい感じ.280元(¥1,030)とさっき食べたドーナツの10倍するケーキセットを頼んでみるが,ケーキがでかい.これはおしゃれサイズじゃないみたい(笑).コーヒーは少し薄い感じでもうちょい頑張ってほしいレベルだけど雰囲気含めて満足だ.

カフェの裏側にたまたま公園があったので子供達の気晴らしにと遊ばせてみる.この建成公園はスゴいきれいだし,日本では見た事がない遊具に子供達も大興奮.軽く見るだけのつもりだったのに子供達が全然帰りたがらずに結局暗くなるまで長居してしまった.

日も落ちて良い時間になったので今夜は新光三越にある高級レストラン欣葉へと行ってみる.高級と言ってもあくまで屋台と比べると,だけどね.

欣葉は伝統的な台湾料理の店だが,こんなちゃんとしたレストランに入るのは台湾に来てから初めてかな?ハイチェアもちゃんと置いてあるし.まずは薑絲蛤蜊湯(蛤のスープ)で喉を潤してから名物の滷肉(豚の角煮)をいただく.蛤のスープは酒の味が強めで今まであまり食べたが事ない味で,角煮はパクチーと食べると台湾感が出ていい感じだ.続いて出てきたガチョウ肉の鹽水鵝肉はシンプルな塩味がいいし,五香雞巻蟹は豚肉が湯葉と一緒にパリパリに揚がってて旨い.

そして極めつけはこれまた名物のワタリガニのおこわ,紅蟳米糕.まず出てきた時のビジュアルに目が奪われるが,その後店員さんが丁寧に取り分けてくれると店側の扱いもワンランク上の品.一口食べると「あれ?永楽市場で食べたおこわに似てるな?」と思わない事もなかったが,まさか850元(¥3,130,たっかっ!)もするおこわが100元(¥370)の市場のご飯と同じはずがないと言い聞かせて蟹の味を噛み締めた.最後にサービスのきなこ餅的なピーナッツ粉をまぶした麻糬をいただきフィニッシュ.台湾に来てからずっとちょこちょこ食べている感じだったので久しぶりに1回の食事でお腹を満腹にして満足だ.ちなみにお会計もサービス料込みで2,000元(¥7,400)越えとお値段もそれなりにいきました.

重いお腹をさすりながらホテルに戻ると,新しい部屋は普通の3ベッドルームとちょっと残念.最初の二段ベッドの方が子供には良かったな.

しかし今日は21時とわりと早めに子供を寝かせられていい感じ.なのでまったりと帰りにコンビニで寝酒用にと買っておいたビール「爽」を試してみるが,残念ながらこいつは味が薄くて少々物足りない.

明日は新しい出会いがある事を願って今日は大人も早く寝よう.