ピーナッツアイスにパクチーは不発

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スマホの目覚ましで朝6時に起こされる.不覚にも普段の通勤用目覚ましを切り忘れていた….でも今日は十分,九份に行く為に早めに起きようと思っていたので予定より30分ぐらい早まっただけ.問題ない,問題ない.

九份には一泊だけしてまた同じホテルに戻ってくるのだが,ホテルが1泊100元(¥370)で荷物を預かってくれるというので1泊分の荷物だけを抜き出して残りはトランクに詰め込む.そういえばチェンマイ行った時はその抜き出した1泊分の荷物を持っていき忘れて大変だったなーと久し振りに思い出した.荷物を預ける場所でホテルの朝飯も食べれるのだが,チラッと見たところたい焼きっぽい美味しくなさそうな食事だったので荷物だけ預けて出発することにした.

台北駅へと向かう途中,アンパンマン的なキャラが気になり過ぎる怪しいハンバーガー屋を見付けたので入ってみる.店の名前はJSPなのか呷尚宝なのかも良く分からないし,「Burger」の綴りも間違えて「Buger」になっているがとりあえずパン系の朝ご飯が食べられるようだ.

メニューが多過ぎて何を頼むか迷ったけど,パニーニみたいな猪排蛋焼餅とクレープっぽい肉髭蛋餅のハッシュポテトセット,それに子供用にハンバーガーを頼んでみる.まずは人数分のミルクティが出てくるけれどもこんなには飲めない….しかし焼餅は結構美味しいし,蛋餅もパリパリなパイ生地でなかなかイケる.ハンバーガーは貧相な見た目から察することができる残念なお味だが,添えてあるフレンチフライはまーまーかな.ただおいしい焼餅が65元(¥240)なのにこのハンバーガーが100元(¥370)というのはちょっと納得いかないが….

朝ご飯を食べ終わった後はそのまま歩いて台北駅へと向かう.

台北駅に到着するとまずは窓口で瑞芳駅までの切符を受け取る.

切符自体は昨晩インターネットで購入済みでモバイルアプリでの入場も可能だったのだが,1台のスマホで大人2人が改札をどう通るのかモバイルアプリの使い方がいまいち分からなかったので少し早めに行って台北駅で切符を受け取ることにしておいた.

切符の受け取りまでは無事完了したものの,無駄に広い構内でなんと改札口が分からない(汗).降車専用の改札口に惑わされたり階段を上ったり下りたりしながらなんとか5分前にホームへ到着ー.いやー,ちょっと焦っちゃったよ.

瑞芳までの電車,自強号には親子車両というファミリー向けの車両があるので,せっかくなのでそこを予約しておいた.どんな車両なのかと思いきや,外観はなかなかのインパクトではあるものの中は遊具もない見掛け倒しの車内だった.座席数がだいぶ少ないのでストローラースペースなどがふんだんにあるのは良かったけど,子供が何かをして時間をつぶせるような感じではなかったのはちょっと残念.

その後電車は順調に進み…といきたいところだが終始遅れ気味のスケジュール.もともと瑞芳駅に09:36に到着して別のホームへ乗り換え,09:58発の十分行きに乗る予定が15分ぐらい遅れてる.乗換時間が5分に短縮されると初めて訪れる駅での乗換はかなり微妙.しかも09:58発の電車を乗り過ごすとその次は1時間後の11:00発という恐怖の本数の少なさ(汗).できる限り乗換をスムーズに行おうと乗換情報を調べまくったり,着いたら子供を抱っこして走るか?など色々シミュレーションをしてみたけれども,結局10分遅れぐらいで瑞芳駅に到着.

まー,間に合って良かった.と言っても乗換時間は10分とそんなに余裕があるわけではない.急いでホームを移動する.それと台北で購入済みの切符はこの瑞芳までしかないからここからはiPASSで乗車することになる.なので一旦ホームから出てこの駅の改札機でiPASSの入場記録を忘れずにつけておかなきゃいけないというトラップがあるので要注意だ!!

十分駅までの電車は予定通りに到着.車両は大きくはないが,客数も席がちょうど埋まるぐらいと多くはない.

30分ほど走って無事,十分駅に到着.雨が少し降ってはいるが,特に強く振り出すこともなくほとんど問題ない.強いて難点を言うなら写真が映えないってぐらいか….ちなみにここまでの電車賃は台北から瑞芳までが76元(¥280),瑞芳から十分は17元(¥60)とめっちゃ安い.

十分駅から線路沿いを歩いて街の中心部に向かうと,おーおー,さっそく天燈が上がってる~♪

十分に来たのはもちろんこの天燈をあげる為で,線路沿いのたくさん並ぶ店の中からどこが良さそうか物色して見て回る.

しかし何軒か聞いてみたけれどもどこも値段も物も一緒で全く違いがない.単に打ち上げの場所が微妙に違うぐらい.ならば賑わい重視という事で,歩いても端から端まで5分ぐらいしかない露店街の真ん中あたりの店でさくっと上げてしまう事に.天燈は色によって願い事が違うのだがが面倒なので全部無視!子供に好きな色を選ばせて好きになように願い事を書いちゃえばいいでしょ.とは言うものの「おかね」とシンプルな願い事を力強く書く4歳児に我が子ながら「もうちょっと子供らしい夢はないのか…」と心配になる.

まだ願い事を書いている途中だというのに周りがざわざわとし始め,店の人に線路から離れろと注意をされる.どうやら電車が来たようだ.ベトナムでも同じような光景みたなぁ~.

電車が通り過ぎた後はいよいよ天燈の打ち上げである.店の人が写真を撮ってくれるのだが,4面ある願い事それぞれと撮って打ち上げ準備を撮って~と結構パシャパシャ撮ってくれる.ただ動画で撮影とか気の利いたことはしてくれないので,代わりに自分で撮った見知らぬ他の観光客の打ち上げ風景をどうぞ….

さて,やる事はやったので帰りの電車を調べてみると,当然のごとく往路と同じ1時間に一本ペース.次は50分後でその次は2時間後….特にここでやりたい事もないのでちょっと時間をつぶして次の電車で九份に向かおう.

という事で駅のすぐそばにある静安吊橋へ.これぞ吊り橋!という感じの吊り橋だが,思ったより頑丈であまり揺れてはいない.ただし渡った先に何かあるわけではないのでさくっと戻ってきて終了.

後は線路沿いの露店を冷かして時間を潰す.いい匂いがする屋台にはちょっと惹かれるが,昼ご飯は九份に着いてからという事で今は我慢,我慢.

電車の時間になったので,まずは瑞芳まで戻る.

瑞芳駅から九份まではバスに乗るがこの乗換がちょっと難しい.事前にバス停の場所まで調べておいたので進む方向は分かっていたけれども,それでも「本当にこっちでいいのかな?」と心配になるほど目印や看板がない.バス停ももうちょっとターミナル駅みたいな大きい場所かと思っていたら普通の途中下車駅みたいであまり目立たず,気を付けていないと見逃がしちゃいそうだ.

バス停に着くとちょうど788番のバスが到着してすぐに出発.くねくねと曲がりながら急な坂道を猛スピードで上っていく.いやー,運ちゃんのハンドルさばきがキレッキレ過ぎて怖い….

九份までは12分という事であっという間に到着.

観光は後回しにしてまずは宿へ向かおうと思ったら,宿へ行くにはメインストリートの基山街を半分以上通らなければいけないことが発覚.大きな荷物をもってこの人込みの中を進むのはつれーぜ!

基山街の真ん中あたりで交わる豎崎路を上って予約しておいたA-HOMEへと向かう.いやー,階段がきつい,きつい(笑)

受付を済ませて案内されたのは,なんと一軒家でちょっとビビる.これ,普通の家じゃん….

しかも中に入ると2階建て.一泊しか泊らないのに持て余す広さだ.しかし古い風呂や全体的なにおいが,まるでおじーちゃんちみたい(笑)

さて,ゆっくりしたいところだけれども13時も過ぎているので,少し遅めの昼ごはん.基山街の中で小籠包が食べれそうなお店ということで思想曲古坊をチョイス.メニューが多くない店で,小籠包に魯肉飯と肉団子が入った麺の肉羹麺を追加で頼む.キャッシュ・オン・デリバリー形式の店内は結構な込み具合で注文するのにもちょっと待つ.2Fのイートインスペースは眺めが良かったけど,小籠包は昨日のお店の方が美味しかったかな.

お昼ご飯の後は九份の街を探索.まずは豎崎路の階段を下る途中にある,阿妹茶酒館(アーメイチャージィウグアン).九份と言えばこれという九份最大の名所だ.中は茶房になっているんだけれども今日は見るだけ.それにしても周りは阿妹茶酒館を見に来た人でいっぱいだ.

そのまま豎崎路を降りていくと,こちらも九份っぽいノスタルジックな景観.いいね~.

しかしこれで九份はほとんど歩いてしまった感じ.やはり観光地としては小さいね.

豎崎路を基山街まで戻り,今度は入ってきた露店街とは逆方向の奥の方へと進んでみる.すると視界が開けて周りが一望できるエリアが出現.歩いていても階段が多い場所だけれど,こうやってみると斜面に張り付いているのが良く分かる.

さらに奥に進むとタピ屋を発見.台北市内でも見かける幸福堂という店だが,店頭で作っている黒糖タピオカがとても美味しそう.早速頼んでみると出てきたミルクティーは黒糖の混ざり具合がヤバい(笑).濃淡が激しく,炎が立ち上るようなビジュアルがめっちゃ旨そう♪

一口飲んでみるとタピオカが柔らかくて美味しい.さすが店頭で気合入れて作っているだけある.しかし飲んでいても段々タピオカが固くなっていってしまうのが分かるほど賞味期限が短めなので,早めに飲まないとだ!これで60元(¥220)って安いなー.

他にもいろいろ気になる食べ物がいっぱいあるが,さすがにそんなに食べれない….

でも1つぐらいは何か食べようと選んだのが阿珠雪在焼というアイスクリーム.ピーナッツとアイスクリームをクレープで巻いた一見するとおしゃれなスイーツなんだけれども,入っているピーナッツがスゴい.墓石みたいな巨大な固まりになったピーナッツ飴をなんと鉋で削っている.クレープ生地の上に削ったピーナッツとアイスを乗せ,さらにその上から振りかけた緑の物体はどうやらパクチー.なんとも不安な組み合わせだ….出来上がったクレープアイスは,うん,微妙.パクチーが全然コラボしてない(笑).アイスも味がうっすいなー.ま,一度食べてみれば十分かな.

気が付けば日も落ちてきて,いい感じに提灯に火がともる.ホテルで一休みしてから晩飯へと向かう.

今夜は少しサッパリしたものが食べたい気分だったので,魚丸湯という魚の団子スープが食べられる張記伝統魚丸へ.店内も賑わってていい感じ♪

さっそく魚丸湯に酔鶏っぽい鶏肉料理,それに空心菜の炒め物を頼む.魚の団子スープと鶏肉はもう,期待を裏切らない見たまんまの味でとても旨い.空心菜は日本の中華料理屋で食べる物とはちょっと違って台湾っぽい味がする.八角かな?好きな味だし久しぶりの野菜というのもあってとても満足だ.

食後は夜の阿妹茶酒館を撮りに,阿妹茶酒館ではなくその向かいに立つ海悦楼景観茶坊へと.ただここは接客がだいぶイケてなかった.そもそも端っこのだいぶ暗い席へと案内され,折角だからと台湾茶を頼んでみるもなぜか頼めないと.代わりに冷たい紅茶とかを勧めてくる.いやいやそんな気分じゃないしと「メニューには載ってないけど他に何か温かいものはないのか?」と聞いてみるとようやく烏龍茶があるというのでそれを頼む.しかもここら辺のやり取りも渋々という感じでだいぶ態度が悪い.まぁ出てきた烏龍茶は美味しくて良かった.

帰り際に見ると後ろに座っていた客はちゃんと台湾茶飲んでるじゃん.何だったんだよ,いったい….

少しモヤモヤしながらお会計した後はお待ちかねの写真タイム.ここ海悦楼景観茶坊は阿妹茶酒館の向かいに立っているので阿妹茶酒館を撮影するのには絶好のロケーション.客にのみ許された撮影という事で,440元(¥1,600)払った分遠慮なく撮りまくってやるで~(笑)

この海悦楼景観茶坊は飲食した2Fの上にも階もあるので会計時に「写真を撮りに3Fに行ってもいいか?」と聞いてみると「もちろんOKだよ,でもまずはそこで家族写真を撮るのが先だ!」と.先ほどのウェイターの人とは正反対のめっちゃ対応の良い人で,最初は「家族写真は撮らなくても大丈夫」と断っていたが撮らないと上に行かせてくれない勢いの押しの強さに負けて結局言われるがままに….無事に家族写真も撮り,3Fでの撮影タイムも満喫して最終的には満足して店を出ることができた.

提灯で綺麗にライトアップされた豎崎路を軽く散歩中,子供の写真を撮っていたらカオナシがこっそり入ってきてちょっとウケた(笑)

最後は基山街から斜面の夜景を見下ろして終了.夜景スポットのすぐ近くにあった山海観茶坊でビールをテイクアウトして宿へと戻る.

宿でテレビをつけながら買ってきたビールを飲んでいると,なんか普通に家でくつろいでる気分だな,これ.

今日も一日良く歩いたという事で,あとはおじいちゃん家のお風呂に入って23時に就寝.明日に備えてしっかり休もう.