狭い敷地に自由の無さを感じる

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8時起き.夜中は雨が降ってたけど,良かった,もう止んでる.でも部屋の窓を開けると外はちょー寒い.今日の防寒対策はフル装備にしとこう.今日こそは朝飯を食べ過ぎないようにしないと.でもこのホテルも朝食は結構まとも.ポーランドはチーズは定番なのかなー?どこも置いてるチーズの種類が多い.



さて,本日はこの旅行のメインイベント,「アウシュヴィッツ強制収容所」へと出発!!


クラクフ本駅に着いて構内の電光掲示板を見ると,昨日もらった時刻表に載ってた9:24発の電車がない….おいおい,と思いながらチケット売り場のおばちゃんに聞いてみるも,何を言っているのかサッパリ分からん.時刻表から察するに,9:24発が9:40発に変更になったというコトか?とはいえ待つしかない.駅に着いたときにバスの運ちゃんに「電車はイケてない.バスにしな」って客引きされたが,今思えばその通りかも….しかし寒い(泣)


9:40になると,無事に電車がホームに入って来た.良かった….けど電車小さ!!2両しかないじゃん!!まー客も少なかったんで座れたから良かったけど.中は結構古いねー.でも暖かいだけで幸せだ.



オシフィエンチムへの列車 »

1時間半ちょいでオシフィエンチムに到着.ちなみにアウシュヴィッツはドイツ名で,ポーランド的にはオシフィエンチム.まー言いづらい….駅からアウシュヴィッツ強制収容所までは1~2kmなんで,片道ぐらいはと歩いて行ってみる.オシフィエンチムは思ったより田舎じゃないんだなー.もっと何もない所だと思ってた.しかし寒い.空もどんより….


歩くコト20分,とうとう来ました,アウシュヴィッツ!!さて,早速入るかと思いきや,どうやらガイドツアーに参加しないと中に入れないみたいだ.チケットを買ったけど入れるのは30分後.しゃーないというコトで,外のベンチに座って持参したハムとパンで昼食タイム.昨日,電車の中で食べ損ねた残り物だけど,なかなかうまい.が,寒い….甘いドーナツはいいけど,冷たいチョコドリンクは拷問に近い.まぁ,ココに捕まってた人はもっと寒かったんだろうなーと,思いを馳せてみる.


さー,ようやく時間だ.敷地の中に入ると,鉄条網で囲まれた収容所と,有名な「ARBEIT MACHT FREI(働けば自由になる)」の門が遠目に見える.しかしガイドは手前の看板から長い解説を始め,なかなか進まない.ちょいちょい先走り,別の集団にまぎれ,最終的にはツアーを離れて個別に見て回る(笑).どうせ英語の解説はよく分からないし,ツアーを離れてもガイドも気にしないみたいだ.


鉄条網を横目に,昔は戻るコトができなかったであろう門をくぐって中へと入る….


収容所内の建物は思ってたより立派だ.もっと平屋の寒そうな建物を想像してたけど,煉瓦造りの立派な2階建てだ.ただ収容所の敷地は狭い.生活範囲がこれだけしか動けないんだと,これは結構ツラいぞ?しかし雨がパラついたり太陽が出たり,天気が安定しない.風も冷たいなー.


建物の中は博物館のような感じで,いろいろな展示物がある.最初は解説ばかりであんま実感わかなかったけど,物の展示が出てくるとなかなかすごい.実際に使われた毒ガスの空き缶,囚人達が身につけてた眼鏡や義足とか.何がすごいって量がすごい.いったい何人分だか….さすがに刈り取られた髪の毛を大量に並べた展示は寒気がするね.


寝床とかトイレを見ると,こりゃー厳しいや….トイレは仕切りもなくて見るからに不潔そうだし,洗面所も牛の水飲み場みたい.寝床は煎餅布団もいいところだ.


銃殺に使われた死の壁はイマイチかな?あまり感じるものがなかった.


立ち独房も辛そうだ.壁に指の引っかき傷が残るガス室や,どう見ても人サイズの物を焼くのに特化している焼却炉は,当時を想像するとさすがに….心なしか息苦しさも感じる.


一通りアウシュビッツ強制収容所を見終えて,もう一つの収容所,ビルケナウへ行くコトにする.ただ連絡バスの発車まで時間があるので,ホットチョコレートで一休み.冷え切った身も心も温めてくれる,最高の一杯だ….


ビルケナウまでは連絡バスですぐ.当時は電車が直接入れた「死の門」と呼ばれる入り口が寒々しく出迎えてくれる.もちろんこの門も,くぐれば二度と外へは出られなかったんだろうが.


鉄条網で囲まれているところはアウシュヴィッツと一緒だが,電車で収容所の中まで連れてこられた囚人達がガス室に直行させられてたって話を聞くとこっちの方が空気が重いなー.


しかしビルケナウはとてつもなくデカい!!まるで農場みたいだ.広すぎて逆に感覚が麻痺しちゃう.天気も良くなってきたし,なんか明るい気分になってきてしまった.とはいえ,バラック小屋の中でトイレとか見るとやっぱテンション下がる….


こんな感じに,見渡す限りが収容所だ.


バスでオシフィエンチム駅に戻り,帰りの電車の切符を購入.発車までは時間があるので,駅近のピッツェリアでアップルパイとチョコケーキ.歩きつかれた後は,甘いものがウマい.気が付けばもう夕方だ.戻りの電車も空いてて良かった.あと寒さに耐え切ったヒートテック万歳!!


クラクフ駅に戻ってきたが,明日の予定を決めないと.行こうかちょっと悩んだんだけど,結局スロヴァキアに行ってみるコトにする.単に日本で買ったガイドブックがチェコ・ポーランド・スロヴァキアの3国セットだったので寄ってみようと思っただけで,何があるのか知らないけど(笑).まー,首都に一泊ぐらいなら日程も足りそうだ.電車は8時間と長めだが夜行列車がある.頑張ってクラクフで22時過ぎまで時間潰さなきゃいけないのと,スロヴァキアに朝の6時前に着いちゃうのがちょっと心配だが大丈夫だろう.まだクラクフは市内観光を全くしてないので,明日はなるべくクラクフに滞在したいしね.国際列車のチケットは決まったカウンターでしか買えないみたい.でもさすがに国際線カウンターの人は英語が通じる♪

ようやく晩ご飯.行ってみたかったBAR MLECZNYに行ってみると,なんと営業時間は18時まで(泣).しょうがないので近くの店入ったら,お酒は置いてないというコトで座りもせずに店を出る.テラスにビールメーカーのテントを張ってるお店を見つけたので安心して席に着くと,なんとここもメニューにアルコールがない….一件目を変更した意味がなくなっちゃったじゃないか(泣).レストランにアルコールが全くないなんて,文化の違いを感じる.しょうがなくワイルドマッシュルームにチキンのポーリッシュチーズがけ,ビゴスをペプシとともにオーダー.ウマいんだけど,酒がないと味が濃いなー.ビゴスはキャベツと肉を煮込んだポーランドの伝統的な料理だけど,味は日清UFOのかやくにそっくり過ぎて笑った.


やはり酒がないと少々物足りないので,早々と切り上げてバーみたいな所へ飲みに行く.ポーランドといえばウォッカを飲まなければ!!ポーリッシュウォッカは甘い.うまい.が,やっぱストレートはきつい(笑)


今日も疲れた.一日歩きっぱなしで,ほとんど座ってないもんなー.

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