ガイドブックが無い…

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今日は飛行機でサンフランシスコまで行く.行きはLAXからタクシーで来てしまったので,帰りこそはエアポートバスを使う.そのバスに乗るときに,ホテルのポーターが荷物をのせてくれたのだが,その後の行動がなぜか挙動不審.いったいどうしたのだろう?と思っていると,あぁ,チップか!すっかり忘れていた.チップをあげる習慣のない私達にとってはあげるタイミングが良く分からないし,常に小銭も用意しておかなければいけないので大変である.

エアポートバスはなかなか良い.安いし,タクシーのようにぼったくられる心配もないので安心して乗っていられる.LAXに着き国内線のチェックインをすると「1本早い便にも乗れますがどうしますか?」と尋ねられる.早く着くならその方がいいので,遠慮なく変更してもらう.それでもまだ時間があったので,お昼を食べてからいざ搭乗.ところがゲートに着くと長蛇の列.訳も分からず並んで順番を待つと「もうこの便は満員なので次の便に乗ってくれ」と言う.結局最初の予定通りの便で行くことになってしまったのだが,理由は良く分からない.サンフランシスコへの到着が遅れた訳ではないので問題ないが,先に旅立ってしまった荷物だけが気になる.無事再会を果たすことが出来るのだろうか?

サンフランシスコに到着してからは特に問題無し.心配していた荷物も無事受け取れた.今度も空港からはシャトルバスを使って,これから3夜お世話になるRAMADAホテルへ向かう.シャトルの運ちゃんは東洋系でちょっと安心.しかも優しい人で良かった.そしてホテルに着いたのだが,あまりにもゴージャスな外装でびっくり.ポーターもまるでボディーガードの様な黒人で恐い….フロントが優しかったのが唯一の救いである.アナハイムから一気に別世界に来てしまった感じだ.しかしどちらかと言うとこちらの方がアメリカという雰囲気だ.

部屋に入ってこれからの予定を考える.英樹が「サンフランシスコのガイドブックを貸してくれ」と敬之に言うと「あれ,ない」…….なんと敬之が直前のシャトルで読んでいた「地球の歩き方」を無くしてしまった!一応もう1冊JTBのやつがあるが,そっちはあまりにもマイクローン.そこで不安を覚えながらも,BARTという電車に乗って観光案内所がある隣駅のPowell St.に行くことにした.

ホテルを出て最寄り駅のCivic Centerに向かう.ところがこの駅が結構デンジャラス.ここら辺では線路が地下を走っているために下におりるのだが,そのエスカレーターは壊れているし中には人気が無い.いるのは怪しい物乞い連中だけ.あまりの人気の無さに閉鎖されているのかと思ったぐらいだ.券売機でキップを買おうにもお釣りは出てこない.ただでさえチップ用に小銭を取っておかなければいけないのに,不便もいいところである.

乗ってみると電車はわりと綺麗なのだが,地下を走っているせいもあって何とも言えない不気味さがあった.たったの一駅がとても長く感じながら,やっとPowell St.に到着.Civic Centerに比べるとこっちの駅の方が大きく明るい感じでちょっと安心.駅に隣接する観光案内所でパンフレットをいくつかゲットしたがやはり物足りない.しょうがないので,そこから結構近いJTB ラベルラウンジへ行ってみる.

途中きょろきょろしている私達に,通りすがりの日本人が話しかけてきた.この辺りは結構治安が悪いでしょう?」ってなにも人を谷のどん底に突き落とすようなことを言わなくてもいいじゃないか!ただでさえガイドブック無くして困っているのに最悪である.しかしJTBに着くとそこにいたのは仏様,とっても親切で感激してしまった.関係の無い私達にJapan Townの紀伊国屋という一筋の希望を指し示してくれて,「バスに乗って小さい五重塔がある所で降りなさい」と行き方まで教えてくれた.

紀伊国屋は驚きの品揃えに加え,驚きのぼったくり.¥70が$1ぐらいのレートで本を売っている.しかし他に選択肢は無く,ここで「地球の歩き方」を購入.もちろん敬之持ち.これで安心と周りを見渡すと,他にも日本の店が多く軒を並べている.おなかも空いたのでここで和食を食べていこうという事になった.味噌汁付きの焼肉丼を食べてみたのだが,二度と外国で日本食は食べるまいと思った.支払いにはクレジットカードを使ったのだが,ここは旧式で手摺りでやっている.カード社会のアメリカでもこんな所があるんだと思っているともう8時だ.都会の夜は怖いので,早く帰らなくては….