ボックスヒルはどこだったんだ?

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今日もコンチネンタルの後は別行動.まずはセント・ポール大聖堂に行く.が,いきなりここでクリティカルヒット.かなり気に入った.まずは外観からせめるが,馬鹿でかい.ダイアナの結婚式が執り行われたというのも頷ける.あんまり見てると首が痛い.中に飾ってある絵も好み.しかし何よりも印象的なのは高さ110mもあるドームに上れること.恐ろしく長い螺旋階段を上りつづけると大聖堂の中を上から見下ろせる「ささやきの回廊」に到達.この「ささやきの回廊」は面白く,壁に向かってささやくとドームの反対側にいてもその声が聞こえる.愛をささやきあうカップルにはぴったりだ.下で見学している人間が小さい.とても建物の中とは思えない高さである.

これで終わりかと思いきや,なんとドームの外側にも上れる.これはさすがに怖い.頼りない階段を上っていくと,途中の床に「LOOK HERE !」という文字と小さな穴が….恐る恐る床に這いつくばって覗いてみると,これはドームのど真ん中じゃないかぁぁぁぁ!なんと円錐形ドームのど真ん中=てっぺんに穴をあけて真上から見れるようになっている.イギリス人の考えることはよく分からん.ふらふらした足取りで先へ進むと110mの高さから360度ロンドンが見渡せるバルコニー.早く地上に帰りたくなる高さだ.降りてきて,地下の礼拝堂でキッシュと苺を食べながら地面を噛み締める.地面とはなんといいものだろう.ここにはネルソン提督が眠っているのだが,今の私にはそんなことどうでもいい.

歓楽街ソーホーを闊歩.なんとなく歩きたい気分だったのでTottenham Court Road駅からTrafalgar Sq.駅までぶらぶら歩く.

ソーホー・スクエアではチンドン屋みたいな集団に出会う.何の集団なのだろう?

トラファルガー・スクエアのにくると凄い人だ.久しぶりに観光地にきていることを実感.しかしネルソン提督像があるとはいえただの噴水ではないか.あまり見ていて楽しいものでもない気がする.なぜこうも人が集まっているのか理解できない.

ふと大久保さんの言葉を思い出し,ボックスヒルへ行ってみようと思う.ガイドブックのClapham Common駅に印が付いていたので少し遠いがそこへ行く.が,なんか違う.でかい公園があるが,ただの寂びれた町だ.アフタヌーンティーをしようにも,そういう店すらない.この印じゃなかったけ?しかし,やることもないので戻るしかない.

心を切り替えて,世界一有名な横断歩道アビー・ロードを見に.ただの横断歩道にしか見えないが,ビートルズと同じポーズで写真を撮る家族が….しかも日本人の様である.

お昼にサンドウィッチとジュースを買ってリージェンツ・パークに行く.ここも綺麗な公園で,木陰に座って遅目のランチ.のどかな公園といった感じで,心休まる.天気もいいので30分ぐらいウトウト.

ボックスヒルでしそこねたアフタヌーンティーをしよう.ぶらぶらそこら辺を歩き回りながら探す.メインストリートを外れると,少し寂びれた感じのホテルがたくさんある.何も決めずにきて,こういう所に泊まる旅というのも面白そうだ.地図も見ずに歩いていたので,Tea Roomを見つけた頃にはどこにいるのか分からなくなった.紅茶を飲みながら地図を見るが,周りに目印になるものがないので,食べ終わってから考えよう.店に客はいなかったが,紅茶はとてもおいしい.サンドイッチとスコーンがついて£3はずいぶん安い.とても満足し,しばし優雅な気分に浸る.

時計を見るとまだ時間があるので,コヴェント・ガーデンで買い物.お土産用に紅茶を少し買って帰る.

Russell Sq.駅は地下5,6階の所にあり,普段はエレベーターで上り下りする.今日もエレベーターで上がろうとしたら,目の前で現地人達が階段で上がっていく.これは面白そうだと,私も階段にチャレンジしてみる.結構長い階段でなかなか地上に出ない.途中現地人を追い越したのだが,彼らは私に抜かされた後大爆笑.きっとなにも知らない私が彼らに騙されて長い階段を上ってると思ったのだろう.長いのを覚悟して上っているのに笑われるとは,なんとも癪である.

今日まっちゃんはバーに行くと言っていたので,夕食はRussell Sq.駅前のスーパーで軽くすませる.ホットドッグを買ったのだが,作り方が凄い.小さ目のフランスパンを鉄の棒にぐさっと突き刺し穴をあける.そこに大量にケチャップとマスタードを流し込み最後にウィンナーを差し込むのだ.最後のほうはケチャップが溜まってとても食えたものじゃない.

まっちゃんが帰ってくるが,満足した顔をしていない.バーの雰囲気に溶け込めなかったようだ.ボックスヒルの事を聞くが,やはり全然違う所だった.いったいガイドブックの印は何だったのだろう?この旅行中最大の謎である.