サウザンド諸島 1/3

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どこからかの帰りにJFKで観光ポスターを見て「へ〜,NYにもこんな所があるんだ」と気になっていたサウザンド諸島.このMemorial Dayの連休で行ってみた.ちなみにMemorial Dayが近付くとどこかの誰かが勝手に庭に国旗を刺して行く.誰が刺してるんだか分からないので少し気味が悪いが,ご近所さんはみんな刺しっぱなしなのでうちも祝日が過ぎるまでそのままである(笑)

サウザンド諸島の観光はクルーズが基本なんだが,カナダとの国境に位置する事もあり,クルーズの基点はNY・カナダの両方に点在する.中でもNYのアレクサンドリア・ベイ,カナダのガナノークとキングストンの3ヵ所が距離的に近い事もあり有名みたい.色々調べてみるとガナノークからのクルーズが良さそうだ.

ということでガナノークを目的地に設定するが,車で走り続けると6,7時間とちと遠い.なので初日はNYの州都オルバニーで休憩を兼ねた観光をしつつガナノークへ向かい,2日目はサウザンド諸島を観光した後フィンガーレイクスまで戻る.3日目はDileepaが教えてくれた29 Surreal Places In America You Need To Visit Before You Dieに載っていたワトキンズ・グレン州立公園を見て帰るプランを考えた.

1日目
午前
ロングアイランド→オルバニー
オルバニーで昼ご飯と観光
午後
オルバニー→ガナノーク
ガナノーク泊
2日目
午前
サウザンド諸島クルーズ
午後
ガナノーク→フィンガーレイクス
フィンガーレイクス泊
3日目
午前
ワトキンズ・グレン州立公園
フィンガーレイクスのワイナリーでランチ
午後
フィンガーレイクス→ロングアイランド

地図にするとこんな感じ.総走行距離はだいたい900マイル(1400kmちょい)かな.

という事で8時半頃に早々と出発.我が家としてはなかなか優秀な早出スタートだ.いつも通りLIEからThrogs Neck Bridgeを渡ってジョージ・ワシントン・ブリッジを目指す.良く見ると行き先の看板には既にオルバニーが載っている.とりあえずI-87を走ればいいみたい.

ジョージ・ワシントン・ブリッジを超えてI-87に入る.

あとはひたすら走り続けるだけ.道路も広くて飛ばしやすいぜ!ジョージ・ワシントン・ブリッジを渡ってから2時間程走った所で,オルバニーまであと2マイルだ〜.

家を出てから3時間ちょい,まずはオルバニーへ到着である.州都という事もあってマンハッタンとまではいかないにしてもそれなりの街を想像していた.しかし来てみると思いの外,自然溢れる普通の地方都市だ.そして思いの外,人がいない….

ま,とりあえずご飯にしよう.車を路駐して事前に調べておいたIron Gate Cafeに向かう.名前通り鉄柵に囲まれた気持ち良さそうなオープンテラスだ.

しかし店内に入るとガラッと雰囲気が変わってまるで高級レストランのよう.運良くすぐ座れはしたが,お昼まっただ中という事もあってかなかなかの込み具合.結構な人気店だね.

とは言え食べる物はいつもとさして変わらず,エッグス・ベネディクトのフローレンティーンとバターミルク・パンケーキ.しかしロングアイランドで食べられるものよりオシャレで洗練された味わいな気がする♪

食後はまさにオルバニーの中心にあるEmpire State Plazaを散歩する.ここは色々な政府関係の建物が池の周りに集まった複合施設だ.流石にマンハッタンとは比べ物にはならないが,大きな建物に囲まれて少しは州都っぽい雰囲気を出している.しかしだだっ広いエリアに休みのせいか人気もないので,人類がいなくなった未来都市みたいな感じもする(笑)

他にも大きなオブジェや一風変わった外観の芸術関係の展示会場The Egg,殉職した消防士の記念碑もある.

ニューヨーク州議事堂もここにあるんだが,池越しに見る議事堂はなかなか壮観である.

ただし脇を見るとどこまでも緑が広がる陸の孤島のような場所なんだけどね….

次にこのEmpire State Plazaの一番南に位置する,四角い建物のニューヨーク州立博物館へ.しかし正面玄関が激しく工事中で通行不可能なので,1Fまで降りて道路を渡らないと入れない.

他に見るところもないしと期待せずに来た博物館だったが,ここはなかなか見応えがあって面白かった.中はいくつかのエリアに別れており,まずはアメリカ同時多発テロ事件のコーナー.折れ曲がった鉄柱に潰れた消防車とかなりインパクトがある.

そしてメトロポリスエリアという事でニューヨーク市の歴史を展示するコーナー.1950年代のグラセンの模型や実物大の列車は身近な物の歴史で興味深い.

他にも1929年のタクシーに1930年の床屋,1910年頃のエリス島での入国審査風景とアメリカっぽい展示が続く.

こちらは5番街にあったレストラン.ニューヨークにあるDelmonico'sというレストランが,決められた時間に決められたセットメニューしか提供してなかった当時の常識を破り,いつでも好きな物が頼めるアラカルトを始めたアメリカ初のレストランらしい.

そんな真面目な展示物に混じってセサミストリートのセットが(笑)

さらに野生動物やネイティブアメリカンのエリアもあるんだが,メトロポリスエリアに比べるとイマイチだったのと思ったより時間が無くなってきたのとでさーっと見て終わる.

駐車場まで戻り,いよいよガナノークに向けて出発である.オルバニー最後の観光スポットCity Hallを車から見ながらオルバニーを後にする.

オルバニーを出てからはI-90を走り,その後I-81へ乗り換えひたすら走る.

オルバニーを出てから2時間ぐらい走った所で,Brewertonという街で給油と休憩.こういう所で休憩と言えばマックかダンキンだが,ここまで全米に展開してるってスゴいよなー.

後はガナノーク目指して最後のドライブ.

そして休憩から1時間程走り,その名も「1000 Islands Bridge」に到着.

1000 Islands BridgeはアメリカのCollins LandingとカナダのIvy Leaを結ぶ国境越えの橋だが,1つの大きな橋ではなくサウザンド諸島の島々を結ぶ5つの橋からなっていて全長も13km.なので橋に入ってからカナダに渡りきるまで結構長い.国境を越える橋はWellesley IslandとHill Islandを結ぶところでたった30mしかないんだけどね.

  

そんなわけで1000 Islands Bridgeの途中にLast US Exitとカナダへの入国を管理する国境サービス庁がある.

前回陸路でカナダに入国した時は「I-129Sはどこだ?」とひと揉めあったが,今回は入国目的を聞かれたぐらいでサラッと終了.無事にカナダに入国し,1000 Islands Bridgeの残りを渡りきればフリーウェイ10分でガナノークに到着である.

さて,もう19時だし取り合えず晩ご飯にするか,とスマホでレストランを探しているとAT&Tからメールが届く.なんだろ?と思って見ると「High International Data Usage Alert」の文字が….あ!ヤバい!!と思ったが既に手遅れ.「海外でのデータ使用料が$100超えました」と.しまった….カナダだから海外なのに陸路でちょっと入るだけというのもあって携帯の海外プランを設定して来るのをスッカリ忘れてた(泣).しかしこのたった数分で$100超えちゃうって海外でのデータ通信高過ぎだろ….

急いでデータ通信を止め,ただの板に成り下がったスマホを封印して勘でガナノークをウロウロ.良くあるメイン通り一本を中心に栄えてる街なので,この通りで晩ご飯の場所を見繕う.しかし緑も多く,可愛い感じの街並みだ.

何軒か見てみたが最終的にMOOSEHEADというビールの看板に惹かれてAnthony'sへ.

店内は込んでいてとりあえずカウンターで待たされたが,10分程で無事席に案内される.もちろんMOOSEHEADを飲みながらフレンチ・オニオン・スープ,カルボナーラにCanadian Prime Ribのステーキをオーダー.カルボナーラはやはり思っている物が出てこないが,久しぶりに外で食べたステーキはスゴく美味しかった.しかし子供用にとガーリックトーストを頼んだら,スープにもパスタにもトーストがついてきちゃってパンだらけになってしまった….

軽く酔っ払いながら予約していたモーテルへチェックイン.Gateway Motelは部屋の前に車を止める典型的なモーテルで,1晩C$90(US$72)の安宿.しかし外は明るいけどもう21時だし,寝るだけだからこれで十分でしょ.今日は長距離ドライブで疲れたので,さっさと寝て明日のクルーズに備えよう.