水が汚い…

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雨がぱらつく嫌な天気だ.今日はヴェネツィアに行かねばいけないというのに….駅でサンドウィッチを購入して電車に乗り込む.ヴェネツィアまでは乗り換えなしで行けるのがせめてもの救いである.

はじめはそんなに混んでいなかった電車も,ヴェネツィアが近くなるにつれて混みはじめ,最終的にはほぼ満員になった.ここまで混みあう長距離電車というのも珍しいが,それだけヴェネツィアには観光客が多いということだろうか?

そして海ノ中道のような道を通ってヴェネツィアに到着.う~ん,本当に水の街だ.建物が水から生えている.知ってたとはいえ,実際に目の当たりにすると,やっぱり不思議な感じだ.水面下がどうなっているかも気になるが,それが見えるほど綺麗な水だったら,それはそれで不気味な街並みになってしまいそうだ.

まずは駅に荷物を預けてホテル探し.ヴェネツィアの中心,サン・マルコ広場まで行ってその周辺で探す.ここら辺で見つけられればベストなのだが,狙いを定めていたホテルはなんとCLOSED.しかも原因不明である.しょうがないのでガイドブックを頼りにいろいろ回ってみるが,どれもFULLかEXPENSIVE.残念だが諦めて一旦駅に戻る.1つ前の駅に戻らないと駄目かな?と思いながら,ダメもとで駅前をうろついてみたら,目立たない所に安そうな宿を発見.訊いてみると空き部屋あり.しかも今までで一番cheap.駅からも近いし最高です.

部屋を見せてもらうが,さすがに安いなり.初の2段ベッドは,下の揺れが上まで伝わる優れものだし,入り口にはなぜかPRIVATEの札が張ってある.少し狭いが,最低限の物は揃っているし,どうせ寝るだけだ.これ以上時間を割くのももったいないので,ここに決定!

ヴェネツィアは水の街というだけあって,主な移動手段はヴァポレットと呼ばれる水上バス.他に水上タクシーやゴンドラもあるけど,高くてとても利用する気にはなれない.そこでヴァポレットの1日券を買ってから再びサン・マルコ広場に向かう.このサン・マルコ広場が街の中心なのだが,とにかくすごい人.今までこんなに人の多い観光地は見たことがない.

とりあえずサン・マルコ寺院の中に逃げる.ところがここも人がたくさん.入るために並んで待つことになってしまう.教会でそんなことになったのは初めてだ.そして中に入ると,まぶしー!なんと,どこもかしこも金ピカですわ.天井も,壁も,柱までピカピカ.目はチカチカ.モザイクもすごいんだけど,金のせいであまり聖なる気がしない.どっちかって言うと,宮殿といった感じ.しかし聖マルコの棺には跪く人も大勢いて,一応寺院なんだなぁと….気が付くと見学時間もほとんど終わり.最後は追い出されるようにして外に出る.

次に向かったのはドゥカーレ宮殿.こういうものは当たり外れが大きいのであまり期待せずに行ったら,予想外の見ごたえ.あまりの展示物の多さに,なかなか見終わらない.絵画や武器も多く,天井なども結構こっている.ただ,あんまり長いので首が疲れてしまった.しかし途中には,水の入ってくる扉あり,牢屋ありとなかなか面白い.

どうやら人ごみも少し落ち着いてきたようだ.サン・マルコ寺院の正面にある鐘楼に登って,街を一望してみる.これはエレベータで上るだけなのだが,さっきまではすごい人の列でとても上る気にはならなかった.上からヴェネツィアを眺めると,周りを海に囲まれ,本当に島なんだということが実感できる.よくもまあ,こんなところに街を作ったものだ.しかし上から見える家々の屋根は,ドイツと同じオレンジ一色.中にはこんな色嫌だと反発したりする人はいないのだろうか?

その後は適当にうろつきながら御飯にする.リゾットを食べようと思っていたのだが,あいにく売り切れらしい.かわりに海鮮パスタを食べるがおいしかった.