ダヴィではムキムキ
昨日,ホテルの近くにコインランドリーを発見していたので,朝一で洗濯に行く.日本でコインランドリーなんか使ったことないので,乾燥機までいれて₤12,000(¥800ちょい )が高いのか安いのかよく分からないが,やっぱり手洗いより楽でいい.昨日の朝,モッツァレラチーズとトマトのサンドウィッチを食べたのだが,これが結構おいしい.そこで今日もそれを買って,食べながら洗濯が終わるのを待つ.
フィレンツェの街ははっきり言って小さく,ほとんどが歩いていける.ガイドブックの地図も,今までにないぐらいページが少ない.まずはそんなフィレンツェの中心,ドゥオモへ向かう.この大聖堂は白と深い緑のレンガで建てられているという,およそ教会らしくないと言うか,今までに見たことのない変わった感じの教会だ.ゴシック様式の教会の中では世界第3位の規模を誇るというだけあって,中はとても広い.しかし広い割には柱も少なく,ドームの地獄っぽい雰囲気の絵ぐらいしか目立つ物がないというシンプルな構造だ.地下には聖具室もあるのだが,残念ながらこちらはあまり面白くない.
ドゥオモのドームに登ろうと思ったのだが,混んでいるので先に隣りのジオットの鐘楼に上る.着いてみるとドゥオモの半分ぐらいの高さで,低いじゃんと思っていたらまだ階段は上に続いていた.それを繰り返すこと2回.やっと一番上に出る.さすがに頂上は高い.街を一望だ.
今度はドームに登る.途中,狭い隙間を通ったり細い階段を通ったりして,てっぺんへと出る.てっぺんのテラスからは,さっき苦労して上った鐘楼すら下に見える.貧弱な鉄骨も手伝って,恐怖も一入である.しかしここでも,見渡す限りはオレンジの屋根.今回の旅行は,どこに行ってもこればかりである.
次に洗礼堂へと向かう.中に入ると,なんとちっちゃい….はじめは入場料が₤5,000(¥340)で安いと思っていたが,この大きさではそれでも高い.当然のごとく,すぐに見終わってしまう.
そしてアカデミア美術館.ここも小さいくせに高い.ダヴィデ像ぐらいしかないのに,₤12,000(¥800)はないだろう.もちろんそこも足早に立ち去り,メディチ・リッカルディ宮へと足を運ぶ.
途中,愛想の悪そうなアイス屋によったのだが,実際に買ってみると実はめちゃくちゃ愛想のいい親父だった.「おいしいかい?」と聞かれたが,パインのアイスは本当においしかった.
メディチ・リッカルディ宮は,時間なかったので2階だけ見る.オフィスの中に埋め込まれたような所にあり,入ってみると狭いし汚い.今まででピカ一のぼろっぷりだ.これで入場制限をしているところがすごい.
そして最後はウフィッツィ美術館でしめる.もう5時だというのに,入館待ちはまだ長蛇の列.しかし待っただけのことはあり,なかなか密度が高い時間を過ごすことができた.今まで見た中でも,質・良ともに特筆すべきレベルの高さである.これだけの量を見ると,レオナルド・ダ・ヴィンチのような人が,本当に絵がうまいのがよく分かる.それ以外にもたくさんの絵画を見て,お腹いっぱいだ.
見終わると,さすがに足が痛い.2時間も立ちっぱなしだったから,当然といえば当然だ.一日の最後に持ってくるには,ちょっとハードな鑑賞だったかもしれない.
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