子供と言えど,油断禁物

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長かった旅も,実質最終日.朝は泥棒市との異名もある蚤の市,ポルタ・ポルテーゼに行ってみる.色々な物が売っているし,何より活気がスゴい.

しかしここでこの旅,最大のピンチ!周りを物色しながら英樹と二人で歩いていると,4,5人のガキの集団が群がってきた.突然腕を掴まれ,引っ張ろうとする.しかも右と左と別々の子供に.なにくそ!と思いながら英樹を見ると,あっちはあっちで新聞紙を目の前に広げられ,視界を塞がれ何かをやられている.うわー,ヤベーと思いながら力任せに歩き続けていると,突然後ろからおじさんが登場.なにー,もしや真打ち登場かー(汗)と動揺していると,突然デカい声で「しっ!しっ!」とガキ共を追っ払ってくれた.真打ちどころか心優しい助っ人じゃないか〜.礼を言おうとすると,「背負ってるカバンを見ろ」と.慌ててみると,なんとチャックが開けられている.うぇー!急いで中を確認すると,どうやら何も取られていない.というか,そもそもガイドブックと航空券ぐらいしかそこには入ってない.とはいえ危なかったー.新聞や腕掴みは全て気をそらす為で,狙いは俺のカバンだったのか….

興奮さめやらぬ状態だが,気を取り直して真実の口へと向かう.なんだ,激混みプレイスかと思ったけれど,そんなに人は多くない.口に手を入れるしかやる事が無いとはいえなかなか芸達者な観光客もいて,お決まりの「手が〜!!」を全身全霊で演じて写真を撮っていた.とは言えそこまでの演技力は持ち合わせていないので,サクッと手を突っ込んで帰る.

バスに乗ってパンテオンへ向かう.天井に巨大な丸穴が開いた中は,結構明るい.全体は薄いオレンジで,空間はそこそこ広いが彫刻も多くなく,派手過ぎずにいいかも.

スペイン広場の近くでお昼ご飯.水牛のチーズのピッツァを食べるが,これが激ウマ.チーズが,高級感溢れる感じでスゴいウマかった.これには満足.

そしてローマに来たからには外せないのがトレビの泉.もちろん後ろ向きにコインを投げ,再訪を願う.しっかしここは人が多い!!

国立パスタ博物館に行ってみるが,ここはなんとも微妙….印象に残ったのはただ一つ,「小麦が銀ならセモリナ粉は金」だけだ.

そして最後は,サン・ジョヴァンニ・イン・ラテラーノ大聖堂を訪れる.中は新しく清潔な感じだが,天井は金を基調としていて教会とは思えないほど豪華.むしろ宮殿のようだ.全体は白とグレーでかなりシックにまとまっているのに,天井と拝廊・翼廊がスゴい派手な為に空間が二分されているように感じるのが残念.身廊は彫刻も多くなかなかいいね.

晩ご飯は,なんと子羊の脳みそにチャレンジしてみる.フリッターのような感じで出てきた脳みそは,思ってたより小さい.大きい一個がドーンと出てくるのかと思いきや,拳より小さな揚げ物が数個出てきた.まぁ,子羊の脳みそだとこんなもんか.恐る恐る食べてみるが,味は白子みたいでまーまーおいしい.しかし,この1個が,羊1匹分か….