バスが命懸けの乗り物だったとは…

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夜は蚊がスゴかった.しかし天井からぶら下がってた蚊帳を使ったらスゴい快適で,その後は7時までグッスリ爆睡.蚊帳を使ったのは初めてだったけど,こんなに優れ物アイテムだったとは….おかげで心配だった体調も全然問題なし.

朝ご飯の時間を昨日確認し忘れたので,少しダラダラしてから朝ご飯へ向かう.8時ぐらいに行くと既にテーブルは用意してあったが,どうやら宿泊客は俺らだけみたい.しかしこの広々とした中庭を見ながら朝ご飯とは,優雅すぎる♪朝ご飯は残念ながらカリーではないけど,濃厚なバナナがおいしい.

今日はここコロンボから,プッタラマを経由してアヌラーダプラへと向かう.アヌラーダプラに向かうなら本当はクルネーガラ経由の方が1時間ぐらい早いんだが,漁師町っぽいプッタラマをちょっと見てみたくてプッタラマ経由にしてみた.コロンボからプッタラマが3時間半,プッタラマからアヌラーダプラも3時間半で合わせて7時間のバスの旅.

「いくら?」「うーん,Rs.400」「たけっ!Rs.200でしょ」「じゃーRs.300」というお決まりの値段交渉を経て,トゥクトゥクでバスターミナルへと向かう.しかし道がスゴい込んでるなー.月曜の朝だからかな?周りもよく見るとトゥクトゥクだらけ.お互いクラクションを鳴らしまくって道を譲らず,抜きつ抜かれつ走る.しかし信号はちゃんと守るんだ(笑).

そんなポッドレースのようなやり取りを繰り返してバスターミナルへ到着.ってココどこだ??昨日見に来たバスターミナルと違うんですけど….まー,プッタラマに行くと言って連れてきてもらったから大丈夫か,と乗り場を探していると,なんと昨日は見つからなかったインターシティバスがあるじゃん♪これで快適なエアコンドライブをゲット!

インターシティバスは,ノーマルバスに比べてだいぶ小さい.バスって言ってもマイクロバスだね.しかも日本で使ってたヤツの使い回しが多いらしく,至る所に日本語が書いてある.ちなみにインターシティバスの運賃はノーマルバスの倍ぐらいが相場だが,それでもコロンボからプッタラマまでRs.250(¥180)というお安さ.

お客さんはあまり多くないけど,9時半頃に出発.お~,車内はちゃんとエアコンが効いていて涼しい~♪.さー,後はプッタラマまで一直線!と思いきや,ちょくちょく停まって大声で「プッタラマ!プッタラマ!」とお客さんを呼び込む.なる程,席が空いてる限りは本気で走らないんだね.そんな呼び込みに答えるようにちょいちょいお客が増えていき,気が付けば立ち乗りも出る満員状態.

その後バスは,ずーっと街中を走る.もっと周りに何もない一本道を走り続けるかと思っていたのでちょっと意外.2時間ぐらいすると周りの風景は椰子の木のオンパレードへと変わり,隙間からはたまに海も見えるようになってきた.最初は快適だったクーラーも少し肌寒い.そしてトイレ休憩もなく走り続けるコト,4時間弱.ようやくプッタラマに到着.いやー,長かったー.

プッタラマの街は小さいけど,バザールとか店は結構多くて賑わってる.メイン通りの広さもそこそこ.ただメイン通りと交差する横道すらは全く舗装されてないので,街の規模はだいぶ小さそう.しっかし,アチー!!

もう13時も回っているので,とりあえず昼飯.適当にカリーが食べれそうな店に入ってライス&カリーを注文.しかし店頭に陳列されている揚げ物が気になる.どんな味がするんだろ?カリーが出てくるまでの繋ぎにと2つ頼んでみると,トレーでがさーっと.え?こんなに頼んでないよ!って言うと,食べた分だけ払えばいいって.どうやらスリランカではたくさん出して,食べた分だけ払うシステムらしい.で,残ったらまた別の客に出す.するとこれも誰かの残り物か….ま,細かいコトは気にしない♪

謎な揚げ物はビーフと野菜,と具で形が違うが味はだいたい一緒.日本のカレーパンをモチモチさせた感じ.もちろん具はスパイシーなカリー味だが,辛さが程よくてとてもうまい.結構しっかり詰まっているので腹持ちも良く,これだけで満足してしまった.頼んだつもりのライス&カリーもオーダー入ってない感じなのでちょうど良かった.

到着したバスターミナルにアヌラーダプラ行きのバスが見当たらなかったので昼飯ついでに店員さんに聞くと,目の前の通りを30分に1本ぐらい通ってるから道端で捕まえろ,と.バス停ないのか….

まーバスも本数はあるみたいなので,ちょっと海まで散歩してみる.

臭い….いろんな動物の死骸がたくさん転がってる….

ふと横を見ると,物置のように見える建物の中に人影が….どうやら魚市場らしい.かなり裏手にあったので中入ってもいいものかなぁ…と恐る恐る入って行くと,「こっちも見てけ!」,「これ買わないか?」とわりとwelcomモード.つーか買いません(笑).魚を見ると,鯵とか鰹と見慣れたヤツがいる.烏賊はあんまり見たコトがない種類だね.しっかし魚を全く冷やしてないから臭いと蠅がスゴい!!

海から戻ってきてアヌラーダプラ行きのバスを捕まえようとするが,どこで待ってればいいのかイマイチ分からん.適当に通りすがりの人に聞いてみると,「あっちのコーナーで待て」と.あー,よく見ると人が集まってる.あそこかー.

言われたコーナーでバスを待つが,暑い!!バス停も屋根もないから,真夏の外で突っ立ってるのと何も変わらない.よく見ると皆は木陰で待ってるんだね.俺も入れてもらおっと….

待つコト20分,やっとバスが来たぁ~って,満員じゃん….すでにドアが閉まらないぐらい人が乗ってますがな(泣).うぇぇ,次のバスまでまた待つのー?って思ってたら,えぇ!!これにまだ乗るの!?見てると皆,じゃんじゃかバスに乗り込み始めるじゃないか.どうみても限界だと思うんだけど,「詰めろ,詰めろ」ってどんどん乗って行く.俺らも乗るか悩んでいたけど,バックパックをトランクに詰め込まれちゃったのでもうこのバスに乗るしかない!

頑張って乗ったはいいが,中はあり得ない込み具合.階段の途中までしか入るコトができず,しかも与えられたスペースは片足の半分のみ.反対側の足は宙ぶらりん状態で,あとは手すりを掴んだ手だけで体を支えるしかない.もちろんドアはフルオープンで走ってるから,俺の手が滑ったら間違いなく下段の誰かを外に突き出してしまう(汗).

暑さと手を離せない緊張から手の内も汗だくになり,逆に滑りやすさを促進する.だんだん握力も限界に近づいてきたが,時計を見るとまだ30分しか経ってない.この状態で4時間とかまぢ無理だって!見ると下段のワッキーなんか体が半分外に出ちゃってるんじゃないの??しかもこの状態でも金を回収しにくるのかー!!財布が出せる分けないだろ!!

これは少し空いてきて,ちょっと余裕が出てきたときの車内.

ツラい,本当にツラい.最悪,途中下車して休み休みバスに乗るしかないか?と思っていると,1時間ぐらい走った所でバスが停車.どうやらトイレ休憩のようだ.助かったぁ~.まさかバスごときに命を懸けて乗ることになるとは全く思わなかった.死の淵から生還して食すアイスはとんでもなくうまい!!

10分ほどの休憩を経て,バスは再びアヌラーダプラへと出発する.ドア付近に立つのは絶対ヤバいので,今度は休憩を早めに切り上げてバスの真ん中の方に乗り込む.しかし真ん中は真ん中で「もっと奥行け」だ,金の回収人が人並みを押し割って通り抜けるだで,こっちもつれー(泣).

そんな状況で立ち続けるコトさらに1時間,なんと奇跡が!前の客が降りたー!!バスに座れるコトをこれ程うれしいと思ったコトはない.しかし座ってみると隣の2人がやたらデカくて俺の座席は半分ぐらい.つまり半ケツ….カーブで横にGがかかると落ちそうでこれまたツラい.と思ってたら座ってから10分も経たないうちに「アヌラーダプラに着いたぞ!」と.え!?まだ2時間ぐらいしか経ってないけど??と思ったが,本当に着いてる….

プッタラマからは3時間半とのことだったが,2時間とは思ったより早い.しかしあのバスに倍の時間も乗る羽目にならなくて本当に良かった….

アヌラーダプラはちょっと田舎な地方都市といった感じ.街自体は大きく,通りの1ブロックもデカい.しかし道路の両端は舗装されていないし,緑も多くて自然溢れる街並み.ただ客引きが結構しつこくて,宿を探している間中,ずっとチャリに乗ったじーちゃんに付き纏われて大変だった.最後の方に「ついてくるな!」ってキレたらようやくいなくなったけど.

今夜のお宿,Hotel Shaliniはリゾートホテルみたいですごい綺麗.蚊帳がちゃんと2つあるし,テラスが広い.しっかし疲れたぁ~.宿の人が「ジュースでも飲むか?」って言うもんで,もう値段も気にせず「ミックスジュース!」と.ここはWi-Fiも使えるし,移動の疲れも手伝って1時間ほどダラダラ~.

19時前に晩ご飯を食べに外に出る.ウロウロしてみたが,あまりお店の選択肢がない.ただ酒屋を発見したので,適当なトコで食べてビールを買って帰ればいいかな.

入った店は珍しくメニューを置いていたので,まだ食べていないChiken Devilとエッグロティにしてみる.でもDevilはガイドブックの解説と違ってライスがついてなかったので,追加でBeef Fried Riceを注文.Devilは酢豚のような見かけだが,甘辛ちゅーよりは辛甘!後から口の周りがピリピリとする.ロティも真ん中に乗ってる添え物がヤバい辛さ.ライスもビーフジャーキーみたいな具と添え物の干しえびのフリカケが辛い.つまり,みんな辛い(泣).でも流石に米自体は辛くないので,米と一緒に食べるコトで辛過ぎずに満腹になれた♪

お腹いっぱいになって,ビールを買って帰る.アヌラーダプラは街灯が多くないので,外はもう真っ暗だ.さぁ,買ってきたライオンスタウトでかんぱーい!!って,ぬるっ!!なんだこのビール,全然冷えてな~い(泣).しかもスタウトなんて買っちゃったから激甘でマズー.2本買わなくて良かった….