修道士はホテルマンには向かない

6時起き．あいにく外は夜中からずっと雨で，毛布一枚じゃちょっと寒かったな．

まだ眠いけどアフトガーラに行かなきゃ，と昨日スーパーで買ったパプリカのライス詰めを食べながら準備．しかしホステルの中は他の客どころかレセプションの人すらいないね…．お金はもう払ってるけど，この鍵は誰に返せばいいんだ？？

しかし一向に人が来る気配もなく，しょうがないので机の上に鍵を置いて去る．まだ外は薄暗いけど，ポツポツ人がいるなー．

今日はリラの僧院に行くのが目的．しかしその道のりは，ここプロヴディフからブラゴエフグラッドまでバスで行って，そこでバスを乗り換えてリラ村へ向かい，さらにバスを乗り換えてようやくリラの僧院へ到着，とバス尽くし．ブラゴエフグラッドからリラ村へのバスは1時間に1本あるらしいけど，リラ村から僧院行きのバスは1日3便しかない．今日中に僧院へたどり着けるかはちょっと微妙だな…．世界遺産のリラの僧院は僧院内に泊まれるから，今日中に着けば僧院で一泊できてベストなんだけどね．

リラの僧院へのバス »

アフトガーラはまだ薄暗いけど，バスはわりとマトモでトイレっぽいのもついている．でも客は10人ぐらいと少ない…．途中から乗ってくるのかな？ブラゴエフグラッドが終点みたいだから乗り過ごす心配はなくて良かった．

7:30に出発し，モヤがかかっている中を進む．途中から人も増えてきた．しかし途中のバス停に気温5℃の表示が…．今日も寒い．

11:30前にブラゴエフグラッド到着．ここまでは4時間ぐらい．けど到着したアフトガーラとリラ村行きのアフトガーラは別なので，徒歩で移動．しかしここもタクシーの客引きがしつこい．

リラ村行きのバスは30分後の12:00発というコトなので，アウトガラのカフェで軽く昼飯を食べる．

さてリラ村へ出発！さすがに今度のバスはちょっとローカルだね．

バスに揺られながら考える．ガイドブックによると，ブラゴエフグラッドからリラ村はバスで40分ぐらい．12時に出発したから，12:40ぐらいに到着か．そしてリラ村からリラの僧院行きのバスは，リラ村12:40発…．微妙すぎる…．次のバスがあるから今日中にリラの僧院に行けないコトはないけど，次のバスはなんと3時間後の出発．待ちたくはないな…．

進むこと40分．窓越しの景色に建物が増えてきて，バスはほぼ時間どおりにリラ村のアフトガーラへ入ろうとする．と，いかにも僧院行きと思われるバスがまさに出発して目の前を過ぎ去ろうとしていく！！！

あぁ！！それ！！それに乗りたいんだよぉ！！と，泣きそうになった瞬間，乗ってきたバスの運ちゃんが「プップー！！」と車のクラクションで僧院行きのバスを止めてくれ，「こいつら僧院行きだから，ついでに連れてってくれよ！！」みたいな会話（想像）を止めたバスの運ちゃんとしてる．そして俺らに向き直って，「へい，お前ら！あれに乗りな！！」みたいに（これも想像）合図する．なんていい人なんだ…．

バックパックを担いで急いで乗り換えたバスは，マイクロバス．乗り換えるたびにバスが段々小さくなっていくね…．

バスの中で，日本人に遭遇．昨日ソフィアに着いたばかりの人と，この後3ヵ月バルカン半島を回る予定のツワモノの2人．2人ともソフィアから来たらしく，今日は僧院には泊まらず日帰りとのコト．でも泊まりたかったようで，部屋が見たいと言うので泊まれたら見せてあげるコトになった．

30分ぐらいで僧院に到着．

まずは宿の確保，とレセプションに向かう．が，開いてない…．なるほど，14時オープンなのね．しょうがない，開くまでウロウロするかーって，下手するとそれまでの時間で見終わっちゃいそうな大きさだな…．

レセプションが開いたら，なんと中にいたのは修道士…．そうか，そりゃ僧院だもんな…．

部屋はといえば空きがあり，今日は無事に僧院に泊まれるコトになった♪早速，荷物を置きに行く．そういえばシャワー付きとかいろんな種類の部屋もあるという話だったのに，強制的にドミトリーになってますね…．しかもシャワーどころかトイレの場所すら分からないデス．

僧院内をシャワーを求めてウロウロしてみたけど，どこにもなさそう．しかもシャワー付きの部屋はあるっぽい．それなら部屋を換えてもらおうとレセプションに行ったら，開いていない…．またか…．

ドミトリーは5階なんだけど，そこからの見晴らしはいいねー．宿泊施設は5階建てで，真ん中の教会を外壁のように囲んでいるけど，宿泊者しか上には上がれない．つまりこの眺めは宿泊者だけの特権．とはいえ，チェックはゆるいので誰でも上がれちゃいそうだけど．